商業用不動産価格、ピークから最大55%下落の可能性-米ムーディーズ

米格付け会社ムーディーズ・イ ンベスターズ・サービスは23日、米商業用不動産価格について、 2007年10月のピークから最大55%下落する可能性があり、失業増 加と低調な個人消費の中で回復ペースは遅くなるとの見通しを明 らかにした。

ムーディーズはリポートで、06-08年に販売された商業用不動 産ローンを担保とする劣後証券について、価格下落によって一段の格 下げが促される公算が大きいと指摘。最高位の優先債については、現 在の格付けを維持する可能性が高いという。

ムーディーズのマネジングディレクター、ニック・レビディ氏は 「ホテルや集合住宅など、短期リース契約の不動産物件のキャッシュ フローは10年か11年初めに底を打つとみられる」と予想。その上 で、「オフィスや小売り・産業用施設はさらに長くかかるだろう」と の見方を示した。

米銀JPモルガン・チェースによれば、商業用不動産ローン担保 証券(CMBS)の昨年の販売は122億ドルと、過去最高だった07 年の2370億ドルから減少し、不動産所有者や買い手にとって資金調 達源ではなくなりつつある。ムーディーズの調べでは、商業用不動産 価格はこれまでに42.9%下落している。

リポートは、就業率が上昇を始め、借り手が長期賃貸の必要性を 検討し始めれば、オフィスの賃貸料と占有率は11年には安定する見 込みだと指摘。また、融資状況の改善で買い手が増え、「急速に価格 を押し上げる可能性もある」と分析している。

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