米財務省証券利回りゼロ、株は大幅高-1938年と同現象

(最終段落に加筆します)

【記者:Liz Capo McCormick and Daniel Kruger】

11月23日(ブルームバーグ:米財務省証券の利回りがゼロで 株式相場は上昇が続いている。これは70年ぶりの現象だ。1938年 を思い出させる米金融市場の二極分化に、バーナンキ米連邦準備制度 理事会(FRB)議長は警戒する必要があるだろう。

同年にはS&P500種株価指数が25%上昇する一方で、財務省 証券の利回りは0.05%と0.45%から低下した。株価はその後、39 年から3年間で34%下落した。米金融当局が存在しないインフレ阻 止のため早過ぎる利上げに動いたためだ。結局、インフレが姿を現す ことはなかった。

「大恐慌の研究者」を自ら任じるバーナンキ議長が2010年半ば より前に利上げをすると考える向きはほぼ皆無だ。債券投資家は 10%を超える失業率と住宅市況の再悪化のなかで、資金を保管する ため利回りゼロの財務省証券を買うことに不安を感じていない。一方、 株式投資家の方は、最悪期が過ぎたと考え、低金利と財政・金融によ る景気刺激が企業利益を押し上げるとみている。

カリフォルニア大学サンディエゴ校で教えるジェームズ・ハミル トン氏は「問題は、創造されたマネーをどう使うかだ」として、「短 期債の利回りが極端に低くなることと、人々が株を買おうすることは、 全く矛盾しない。いずれも、同じ力が働いた結果だ」と述べた。

先週は、3カ月物米財務省証券の利回りが0.005%で終了した。 9月末は0.11%、2月に付けた今年の最高は0.34%だった。市場 参加者によると、来年1月償還の一部の証券の利回りは11月19日 にマイナスになった。

S&P500種は前週末比ほぼ変わらずの1091.38で週を終えた。 3月6日に付けた今年の安値、666.79からは64%上昇。

商品24品目で構成するS&P・GSCI指数は年初来46%上 昇。メリルリンチの指数によれば、ジャンク(高リスク・高利回り) 債の 年初来リターンは過去最高の52%となっている。

ニューヨーク・ライフ・インベストメント・マネジメントで運用 に携わるマネジングディレクターのトマス・ジラード氏は、「これら の市場の多くは過剰流動性が原動力となっており、必ずしも経済のフ ァンダメンタルズ(基礎的諸条件)に裏付けられてはいない」と語っ た。「一部の投資家は不安を感じ」財務省証券ではなく高格付けの社 債を購入していると付け加えた。

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