NY外為(20日):ドル上昇、世界的株安でリスク資産売り

ニューヨーク外国為替市場では ドルがほとんどの主要通貨に対して上昇。対ユーロでは続伸した。年 末を控え、損失の可能性を軽減するためリスク資産を売る動きが活発 化した。

円も対ユーロで上昇。米国をはじめドイツや日本の株価指数が下 落したことがきっかけ。ドルは円に対しては週間ベースで4週連続安 となり、ほぼ6週間ぶりの安値水準で取引されている。米連邦準備制 度理事会(FRB)が経済成長の支援に向け、政策金利をゼロ付近で 維持するとの観測が背景にある。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブ リアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「市場ではリスク資産の持ち高を 減らす動きがみられる」と指摘。「ドルはその恩恵を受けている」と 述べた。

ニューヨーク時間午後3時35分現在、ドルは対ユーロで前日比

0.4%高の1ユーロ=1.4865ドル(前日は同1.4925ドル)。一時 は1.4802ドルを付けた。円は対ユーロで0.6%高の1ユーロ=132 円7銭(前日は同132円79銭)。週間ベースでは1.2%の値上がり。 ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=89円1銭(前日は同88円97 銭)。

ドルは週間ベースでは、対ユーロで0.3%高。対円では0.7%安。

ニュージーランド・ドルは対円で1.2%安。スウェーデン・クロ ーナは対ドルで0.9%値下がり。株価下落を受け、低金利通貨で調達 した資金を高金利通貨で運用するキャリー取引の解消が進んだ。政策 金利が米国では0-0.25%、日本では0.1%であることから、ドルと 円が調達通貨として選好されている。

S&P500種株価指数は下落。MSCI世界指数は0.6%下げ、 週間ベースでは1.1%値下がりした。

中国の見通し

中国の人民元のフォワード(先渡し)は週間ベースで10カ月ぶ りの大幅下落。国際社会からの人民元の上昇容認要求を中国がはねつ けるとの観測が背景。中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁はこの 日北京でのフォーラムで、中国はドルの水準に関して「受身の立場」 にあるとの認識を示し、人民元相場に対するコントロールを緩める用 意がないことを示唆した。

オバマ米大統領は今週の訪中の際、中国側に対し人民元の上昇を 容認するよう求めた。一方、中国の胡錦濤国家主席はオバマ大統領と の共同記者会見で、同通貨のドル連動について発言しなかった。

中国銀行のアナリスト、石磊氏(北京在勤)は「周総裁の発言は、 中国が短期的には人民元の上昇を容認しないことを示唆している可能 性がある」と指摘した。

円が上昇

円もユーロを含む主要通貨に対して上昇した。日本銀行はこの日 開いた金融政策決定会合で、政策金利を据え置いた。日銀はまた、景 気は「持ち直している」として、3カ月連続で情勢判断を上方修正し た。

RBCのクローバル為替戦略責任者、アダム・コール氏(ロンド ン在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「米金 利の引き上げがない限り、円が著しく売られることはないだろう」と 述べた。

金利先物市場動向によると、FRBが6月の米連邦公開市場委員 会(FOMC)で政策金利を引き上げる確率は28%。1カ月前の同 確率は68%だった。

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