イオンモル株が半年ぶり安値、デフレで消費減速を警戒-出来高最高

イオン系のショッピングセンター 開発会社のイオンモール株が4営業日続落。一時は前日比8.6%安の 1386円と5月22日以来、約半年ぶりの安値を付けた。雇用や所得の 先行き不安が高まる中でデフレが進行、中長期視点で民間消費が減速 していけば、業況に悪影響が及ぶとの懸念が強まっている。

コスモ証券投資情報部副部長の清水三津雄氏は、「ずっと下げてき た中での大幅安で、出来高も多い。投資信託などのファンド筋が一定 のロットで投げ売ってきた可能性もある」とみていた。出来高は244 万株と今年最高。ブルームバーグデータで保有機関状況を見ると、上 位にステート・ストリート、Tロウ・プライスなど海外金融機関、運 用会社の名前が散見される。

菅直人経済財政担当相は20日午後、日本経済が「緩やかなデフレ 状況にある」とした11月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。 月例報告での「デフレ」の認定は2006年6月以来、3年5カ月ぶり。 消費者物価指数が9月に6カ月連続で前月比低下したことなどを考慮、 持続的な物価下落が、企業収益を悪化させるリスクへの警戒を強めた。

大和総研経済調査部は19日、第163回日本経済予測リポートで、 景気に影響を与える4つのリスクが同社の前回想定以上に進行した場 合の「リスクシュミレーション」を示した。2010年1-3月期以降に リスクシナリオが顕在化すると仮定した場合の実質GDPの成長率は、 ①各四半期ごとに10円の円高が進む場合が0.8%(標準シナリオ比

0.6%低下)、②原油価格が1バレルあたり10ドル上昇で1.2%(同

0.2%低下)、③米国経済成長率1ポイント低下で1.1%(同0.4%低下)、 ④長期金利1%上昇が1.0%(同0.5%低下)になるという。

同推計をまとめた渡辺浩志エコノミストは、特に原油高騰シナリ オについて、「エネルギー価格を上昇させるとともに原材料価格の上昇 を通じ最終財価格を上昇させる。その結果、家計の実質購買力は低下 し、消費を押し下げる」と指摘した。また、企業業績への悪影響波及 について渡辺氏は「雇用所得環境の悪化につながり消費マインドが冷 やされることから、民間消費も減速する」とした。

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