中期債が軟調、日銀緩和期待やや後退で午後に売り-政府はデフレ宣言

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債券市場では中期債が軟調(利回 りは上昇)。日本銀行が政策金利の据え置きを決定し、声明で景気判断 を引き上げたことを受けて緩和期待がやや後退しており、午後に売りが 優勢になった。

DIAMアセットマネジメントの山崎信人エグゼクティブファンド マネジャーは、「海外金利が低下したことを受けて先物主導で買われた が、午後はポジション(持ち高)調整で売りが出た。日銀決定会合は特 に意外ではなかった。ただ、市場の一部では、国債買い切り増額に対す る期待があったと思う」と述べた。

日銀は20日午後、同日開いた金融政策決定会合で、政策金利を

0.1%前後に据え置くことを全員一致で決定したと発表。また、景気は 「持ち直している」として、前月の「景気は持ち直しつつある」から情 勢判断を前進させた。

日銀が前回10月30日に示した公表文では、冒頭部分で「当面、現 在の低金利水準を維持するとともに、金融市場における需要を十分満た す潤沢な資金供給を通じて、きわめて緩和的な環境を維持していく」と 表現していたが、今回は「当面」という表現が取れており、一部で追加 緩和を期待していた市場関係者が売りを出した要因との見方もあった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、日銀は政策金利 の据え置きを決めた声明文の中で「当面」という言葉を削除しており、 先行きの緩和継続を事実上約束する「時間軸に対する期待が広がること を避けたのではないか」と述べた。

実際、現物市場では、日銀会合結果発表後に政策変更の影響を受け やすい中期債利回りが上昇した。新発2年債利回りは前日比1.5ベーシ スポイント(bp)高い0.245%に上昇し、新発5年債利回りは0.5bp高い

0.59%で推移している。

みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、声明文 に関して、債券市場での「週末のポジション調整の口実に使われただけ という感じだ」と語った。

また、10年物の303回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイント (bp)低い1.285%で開始。新発10年債利回りとしては10月9日以来 およそ1カ月半ぶりの低水準をつけた。その後は、徐々に水準を切り上 げ、午後4時12分時点では、0.5bp高い1.305%で推移している。

超長期債は堅調

半面、超長期債が堅調。月末の保有年限長期化の買いなどへの期待 を背景に買いが入った。新発20年債利回りは一時2bp低い2.025%ま で低下した。12月以来となる8営業日連続の低下となった。DIAM アセットの山崎氏は、月末の保有債券の年限長期化を狙った買いが入る とみられているといい、「超長期債の需給は11月中は良い」という。

菅直人経済財政担当相は20日午後、11月の月例経済報告を関係閣 僚会議に提出した。景気の基調については持ち直しとの判断を4カ月連 続で据え置く一方、焦点だった物価の判断については「緩やかなデフレ 状況にある」とした。月例報告での「デフレ」の認定は2006年6月以 来、3年5カ月ぶり。

JPモルガン証券シニア債券ストラテジストの徳勝礼子氏は、「政 府がデフレを宣言するとの見通しも金利低下要因になっている」と述べ ており、午前の債券相場が堅調に推移した一因となっていた。

一方、東京先物市場の中心限月12月物は、前日比18銭高の139円 43銭で始まった後、直後に午前の安値となる139円39銭をつけた後、 一時31銭高の139円56銭まで上昇、10月8日以来の高値をつけた。午 後の日銀会合結果発表後に伸び悩み、一時は2銭安い139円23銭まで 下げた。結局、前日比変わらずの139円25銭で終了した。

--取材協力: Nate Hosoda, Editors:Hidenori Yamanaka,

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