超長期債が堅調、20年入札順調で買い安心感-長期金利は一時1.29%

債券市場で超長期債相場が堅調 (利回りは低下)。朝方は売りが優勢だったが、午後に発表された20 年債の入札結果が順調となり、買い安心感が広がった。新発10年債利 回りは一時1.29%と約1カ月ぶり低水準をつける場面もあった。

みずほ証券クオンツアナリストの海老原慎司氏は、20年債の入札 結果について、「事前の見通し以上に順調だった。証券会社が売り持ち 高の買い戻しや月末の年限長期化需要を見込んだ在庫手当てに動いたの ではないか。落札先不明の金額が多かったことなどから、投資家による 買いも相応にあったもようだ」と述べた。

現物債市場では、20年債入札結果を受けて期間の長いゾーンが買 われた。新発20年物の113回債利回りは一時1.5bp低い2.035%、新発 30年債利回りは3bp低い2.185%まで低下した。

また、新発10年物の303回債利回りは、前日比1ベーシスポイン ト(bp)高い1.31%で始まった後、若干上げ幅を縮小し、0.5bp高い

1.305%をつけた。午後に入り、順調な入札結果を好感すると水準を切 り下げ、1bp低い1.29%まで低下した。新発10年債としては、10月 14日以来の低水準。その後は売りも出ており、午後4時ちょうど時点 では前日比変わらずの1.30%で推移している。

新発10年債利回りは、10日につけた直近の高水準1.485%から急 速に下げ、この日は1.29%まで低下した。モルガン・スタンレー証券 債券ストラテジストの伊藤篤氏は、10年債は直近の最低水準である

1.25%前後が次のめどになると指摘。今後の見通しについては、「政府 がデフレを宣言するとみられており、それを受けて追加緩和があるかど うかが来年度にかけてテーマになってくる。追加緩和があれば1.15% ぐらいまで低下するだろう」という。

みずほ証の海老原氏は、債券相場について「12月まで長期ゾーン の入札がないことから需給が締まりやすい。米国で低金利の長期化観測 が強まっていることのほか、株安や円高基調など外部環境も追い風」と して、高値圏での推移が続くと予想している。

20年入札順調、テール8銭に縮小

財務省が実施した表面利率(クーポン)2.1%の20年利付国債 (113回債、11月発行)の入札結果は、最低価格が100円50銭(最高 利回り2.064%)、平均落札価格は100円58銭(平均利回り2.058%) となった。

最低価格は事前予想の100円45銭を上回り、最低と平均価格の格 差(テール)は前回の18銭から8銭に縮小した。また、応札倍率は

3.11倍と前回債の3.02倍から上昇した。

モルガン・スタンレー証の伊藤氏は、20年債入札結果について、 「絶対金利水準が低くなっていたので強い需要はないと思っていたが、 予想よりも強かった」と分析した。

先物は小幅反落

一方、東京先物市場の中心限月12月物は小幅反落。前日比8銭安 の139円22銭で始まった後、すぐに14銭安い139円16銭まで下落し た。その後は徐々に値を戻し、午後に入ってプラスに転じて、一時は 11銭高の139円41銭まで上昇した。しかし、終了にかけて再び売りが 出て、結局は5銭安の139円24銭で終了した。

先物12月物は、今月9日の直近安値137円29銭からきょうは139 円41銭まで大幅に上昇している。日興コーディアル証券チーフ債券ス トラテジストの野村真司氏は、「2円程度値を戻した後なので、こう着 状態に入っている。手掛かり材料難で上値を追いづらい」と説明した。

シュローダー証券投信投資顧問運用部債券チームヘッドの塚谷厳治 氏は、「入札結果が良くて上昇したが、高値警戒感もあり、値を消し た」と語り、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が大きく変化 していないことから買い進むには至らなかったという。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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