米国債:10年債下落、ブラード総裁発言でインフレ懸念

米国債市場では10年債が下落。 米セントルイス連銀のブラード総裁が18日、過去の経験から見る と利上げは2012年までない可能性があるとの認識を示したことで、 インフレが加速するとの見方が強まった。2年債は上昇した。

2年債と10年債の利回り格差は5営業日ぶりに拡大。ブラー ド総裁はセントルイスでの講演で、過去2回のリセッション(景気 後退)から見ると、次の「引き締め」開始は12年前半になると語 った。10月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は市場予 想を上回る伸びとなった。米財務省は来週実施する2年、5年、7 年債の入札規模を19日に発表する。

バークレイズの金利ストラテジスト、アンシュル・プラダン氏 (ニューヨーク在勤)は、「市場はFRBに対し、必要以上に長期に わたる低金利の維持はインフレにつながるとのシグナルを送ってい る」と分析。「加えて、CPIの上昇率が予想を上回ったことや、 あすの入札規模発表も国債には重しとなっている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時12分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.37%。10年債(表面 利率3.375%、2019年11月償還)価格は11/32下げて100 2/32。

金融政策に最も敏感な2年債利回りは2bp低下の0.75%。一 時は0.7328%と、1月23日以来の低水準を付けた。10年債との利 回り格差は6bp拡大し2.62ポイント。

資産バブル

米調査会社ライトソンICAPによると、来週実施される入札 では、発行額は2年債が440億ドル、5年債が420億ドル、7年債 は320億ドルと見込まれている。

ブラード総裁は講演で、米金融当局にとっての中心的課題はイ ンフレを誘発することなく資産購入プログラムを調整することだと 語った。さらに、いつ引き締めに転じるかの議論では、「低過ぎる金 利を長く維持し過ぎることが資産バブルを生み出す恐れがあるとい う考えが、重要な論点になるだろう」と付け加えた。

米労働省が発表した10月のCPIは前月比0.3%上昇となった。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値で は0.2%と見込まれていた。

インフレ期待

10年債と10年物インフレ連動債の利回り格差は2.20ポイント となった。過去5年間の平均は2.17ポイント。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラガナン氏はブラード総裁のコメントについて、「な おも米金融当局が利上げに急いでいないという印象を与えており、 そこからインフレ期待が高まったことが長期債売りの一因となっ た」とし、「長期にわたる低金利というメッセージは依然として続い ており、インフレ期待を高めている」と分析した。

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