東レ社長:炭素繊維の世界需要、ピーク比27%減も-05年の水準に

【記者:松井博司】

11月18日(ブルームバーグ): 東レの榊原定征社長は18日、東 京都内で記者団と懇談し、2009年の炭素繊維の世界需要が大幅に減速 し、05年の水準まで縮小する可能性があるとの見通しを明らかにした。 ピークの07年に比べて27%減となる。スポーツ用品向けの低迷や航空 機向けの遅れが響く。

榊原社長によると、金融危機前の時点で同社は炭素繊維の年間世界 需要を08年に07年(3万3000トン)比で15%成長すると予想してい た。ところが、危機後は需要が急減速し、08年は結果として減少した。 09年もさらに減速するのは確実で、場合によっては「2万3000トンか ら2万4000トンと05年の水準まで戻る可能性もある」という。

世界的な景気後退でスポーツ用品向けや産業用途が伸び悩んでい るほか、大口需要の航空機向けも米ボーイングの中型機B787の納期 遅れが影響している。同社も既に「今年は半分近い減産」で生産調整に 入っているという。

業界では当初、10年には需要は5万トン超まで拡大すると言われ、 「各社とも、それに基づいて設備投資して能力を拡大してきた」。しか し需要の減速で「5万トン実現は2-3年遅れる」と榊原社長は見通し ている。ただ、同社長は10年からは2割成長すると予想。成長分野と して期待する炭素繊維事業を育成していく考えは変わらず、積極的な投 資は継続する方針という。

業績への影響も大きく、09年4-9月期の炭素繊維事業の売上高 は前年同期比45%減と他の事業に比べて最大の落ち込みとなった。ボ ーイング社のB787の出荷が2年半遅れたことも大きい。

同社は21年までの16年間、B787用に炭素繊維を供給する契約 をボーイングとの間で結んでいる。ボーイングの納期遅れで炭素繊維の 納入も遅れることになる。ただ、同社長は具体的な内容は話せないとし ながらも、納期遅延に対応する何らかの補償をボーイングから受けてい ることを明らかにした。

--取材協力:東京 Editor: Fukashi Maruta, Kenshiro Okimoto

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 松井 博司 Hiroshi Matsui +813-3201-2068 hmatsui2@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +813-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Steven Mcpherson +81-3-3201-8212 smcpherson@bloomberg.net 東京 Brian Fowler +81-3-3201-8891 bfowler4@bloomberg.net

株式に関するニュース

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE