TB3カ月入札、落札利回りが6週間ぶりに低下-需給懸念やや後退

財務省が実施した国庫短期証券 (TB)3カ月物の入札では、落札利回りが6週間ぶりに低下した。需 給悪化懸念の後退で中短期債相場が堅調に推移する中、余剰資金を抱え た投資家から一定の需要が期待され、取引業者が在庫手当てを進めた。

TB69回債(償還2010年3月1日)の入札結果は、最高利回りが 前回比0.6ベーシスポイント(bp)低下の0.1543%、平均利回りも同

0.6bp低い0.1532%。入札前から業者間で0.155%が取引され、入札後 は0.1525%まで低下。応札倍率は4.38倍と前回(4.39倍)に続き約6 カ月ぶりの高水準だった。

市場関係者によると、発行額5.65兆円に対して、証券1社で1.8 兆円程度の大口落札もあったもよう。一方、落札先不明分は5000億円 程度と前回の2.5兆円程度から大幅減少。市場では、投資家の需要は通 常並みとの声が聞かれた。

国内大手投信投資顧問のファンドマネジャーは、TB3カ月物利回 りについて、0.15%台を中心に推移し、再び0.15%を下回る場面も出て くると予想。銀行は大量の資金が余っており、最終的にはTB購入で消 化せざるを得ないとの見方を示した。

レポ低位安定も寄与

税収不足を補うTB増発観測など、需給懸念は根強いが、3カ月物 利回りは0.16%を上限に金利上昇が一服した。前週の入札では投資家 による大口落札観測から需給がひっ迫し、流通利回りが0.145%まで低 下したこともあり、この日は取引業者が確実に在庫を確保したようだ。

国内証券のTBディーラーは、3カ月物で0.15%台の利回りがあれ ば在庫を確保して良いとの雰囲気になっていると指摘。東短リサーチの 寺田寿明研究員も「準備預金の積み期の序盤からレポ(現金担保付債券 貸借)が0.11-0.13%と低位安定している」と指摘し、取引業者は在庫 を抱えやすい状況。銀行の手元資金が潤沢なことも反映した。

2.5兆円に増発された前日のTB1年入札も、当初予想された

0.2%を下回る0.18%で推移している。需給懸念の後退と銀行の資金余 剰を反映して2年利付債利回りの低下が鮮明になっており、期間が長め のTB利回りも上昇が抑制されている。

デフレ宣言と金融政策

政府がデフレ宣言に踏み切るとの観測が強まるなか、日本銀行に対 して国債買い入れの増額など、一段の金融緩和を求める圧力が高まると の見方もある。日銀は2011年度までの消費者物価の下落見通しを示し、 現状の低金利政策が長期化する時間軸効果が働いている。

大手投信のファンドマネジャーは、政府のデフレ宣言は国債増発と の関連性が高く、金利上昇を抑えたい政治的な思惑が働いていると指摘 した。日銀には、金利を上昇させないための圧力がかかりやすいとの見 方を示した。

翌日物0.10%付近、日銀オペ0.13%

無担保コール翌日物は0.10-0.105%を中心に推移。準備預金の積 み上げ期間の序盤で国内銀行の調達が底堅い一方、レポ金利の安定で金 利が上昇する要因も少なく、狭いレンジで推移した。

日銀の国債買い現先オペの最低落札金利は、スポットネクスト物 (20日-24日)6000億円、ターム物(20日-30日)6000億円ともに

0.13%で横ばい。本店共通担保オペの期日12月1日物と12月7日物も

0.13%で安定していた。

企業金融支援特別オペ(24日-2010年2月16日)の応札額は3734 億円と、前回オペ(18日-10年2月8日)の2856億円から増加。残高 も224億円増の7兆1363億円になった。同オペは民間企業債務を担保 に0.1%で無制限に資金を借り入れられる。

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