C&Wアセット:不動産ファンド拡大、国内市場回復にらみ

非上場の米大手商業不動産サービス 会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの傘下企業で、不動産 ファンドの運用を行っているクッシュマン・アンド・ウェイクフィール ド・アセット・マネジメント(東京都千代田区)は来年以降の日本の不 動産市場の回復をにらみ、不動産ファンドの運用資産規模を今後年間 500億-1000億円増やす考えだ。

同社の田中義幸社長は17日、ブルームバーグ・ニュースに対し「現 在約2000億円のファンドの資産規模を最低限1年ベースで500億円規模 の増加を継続していくべきだと考えている。年間1000億円にしていけれ ばさらに良いシナリオだ」と述べた。

リーマンショック以降の世界的な景気悪化で、日本の不動産市場へ の投資資金は落ち込んでいる。不動産経済研究所が10月末に発表した資 料によると、国内の不動産私募ファンドの運用資産総額は2007年から2 年連続で4割成長してきたが、09年7月末時点で前年比12%減の10兆 2200億円と減少に転じた。投資家がファンドに出資するエクイティ総額 も前年比24%減の3兆5337億円に落ち込んだ。

日本の不動産市場は底打ちへ

この状況で不動産ファンドを新たに組成する背景として、田中氏は 「来年半ばには米国の景気が底を打つと予想している。そうなれば日本 の不動産市場も回復に転じる」と述べ、投資環境が改善してくると指摘 した。

農中信託銀行の新海秀之シニアファンドマネジャーは「日本の不動 産市場への投資準備を今の段階から進めるのは正しい判断だ」と評価。 さらに「米国経済が来年から上向く可能性があるという見方が出ており そうなれば日本の不動産市場の加速的な回復が期待できる」との見方を 示した。

米国の第3四半期(7-9月)の実質国内総生産(GDP、季節調 整済み、年率)速報値は前期比年率3.5%増と、5四半期ぶりのプラス となり、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央 値3.2%増を上回った。景気刺激策による個人消費や住宅建設の拡大が 寄与した。

田中氏は東京のオフィス市況について「来年半ばには空室率は改善 に向かい、賃料も上がってくると予想している」と述べた。

オフィス賃貸仲介業の三鬼商事によると2009年10月末の東京・千代 田区など都心5区の平均空室率は7.76%に上昇し、04年3月以来の高水 準となった。クッシュマンは東京都心のオフィス空室率は10%でピーク をつけると予想している。

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