バーナンキFRB議長:「長期にわたる」低金利の一段の長期化を示唆

バーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は16日の講演で、米国の経済と雇用市場について弱気 な診断を下した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が「長期にわた る」としている低金利が、さらに長期化する可能性を示唆した。

バーナンキ議長はニューヨークで、与信は抑制され失業率が10% を超えている現在、「なお重大な試練に直面している」との認識を示し た。また、米国の資産価格が実際の価値からかい離していることはな いとし、確実に「強いドル」を支える政策を取るとも表明した。

議長の発言を受けて来年8月までの利上げの観測は後退し、2年 物米国債価格は上昇、ドルは下落した。バーナンキ議長は低金利を長 期にわたり維持する方針をあらためて表明するとともに、今四半期の 「緩やかな」成長を予想した。

RBSキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、スティー ブン・スタンレー氏は、バーナンキ議長は「当分の間、流動性の蛇口 を全開状態にしておきたい考えだ」と指摘。その上で「議長は、少な くとも短期的には緩和的な金融政策維持を決めているので、ドル安に 対する行動を暗黙的に示唆しても全く信ぴょう性がない」と述べた。

先物トレーダーは最も確率の高い利上げ時期の予想を来年8月か ら9月に先送りした。

バーナンキ議長は7月の議会証言では、異例の景気刺激的金融政 策を解除する計画について詳しく説明した。16日のスピーチでは出口 戦略への言及は、「将来の引き締めについては、雇用最大化と物価安定 に最大限寄与できるよう、時期とペースを微調整する」という1文の みだった。

ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのチーフエコノ ミスト、デービッド・レスラー氏は「米金融当局が引き締め措置を始 めるまでには長い時間があるだろう」と話した。「今回のようなリセッ ション(景気後退)の後は通常、7-9%の成長が見込まれるものだ が、誰もそんな数字を口にしていない」と付け加えた。

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