ウォール街の雇用減は予想より小幅、メーン街より回復迅速-NY州

ニューヨーク州のディナポリ会 計検査院長の報告によると、ニューヨーク市の4大証券会社は今年9 月30日までで226億ドル(約2兆100億円)の利益を上げ、昨年の 403億ドル余りの損失から回復した。ウォール街が米国全体に比べ迅 速に立ち直っていることが鮮明になった。

17日に公表された会計検査院のニューヨーク市証券業界に関す る年次報告によると、業界の雇用喪失は最大でも3万5000人の見込 みで、6月にニューヨーク市が財政計画を策定した際に想定していた 4万7000人を下回ることが分かった。

米国の6大銀行持ち株会社が1-9月に積み上げた報酬準備金は 合計で1120億ドル。株式による支給を含めるとボーナスは昨年を上 回るかもしれないと報告は指摘している。

連邦政府は金融機関の報酬に関し現金賞与の制限や支払い繰り延 べなどを打ち出している。これは短期的には税収減につながるが、長 期的には業界の安定が高まることはニューヨーク市やニューヨーク州 にとってもプラスだとディナポリ氏の報告は結論付けている。

報告では「ウォール街は引き続き、ニューヨーク州、ニューヨー ク市双方の経済のエンジンだ」としている。

金融業界は2年前にニューヨーク州の税収の20%を占めていた が、2010年3月期は15%になる見込み。ニューヨーク市では、6月 30日に期末を迎えた09年度にウォール街からの税収が約19億ドル (40%)減少したという。

会計検査院は、景気回復が頓挫すれば業界は「後退局面に見舞わ れる可能性もまだある」とし、企業と個人は引き続き与信を得るのが 困難と感じていると付け加えた。「米国株市場の変動性はここ数カ月に 大きく低下したものの、依然として危機前に比べると高い」とも指摘 している。

危機によって業界地図が塗り変わったため、税引き前利益につい ての年次調査の対象は7社から4社に減ったという。09年9月時点で の証券業界の従業員数はピークだった07年11月に比べ2万8300人 (15%)減少だった。

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