NY連銀はAIG顧客に影響行使せず、CDS満額支払い-特別監察官

【記者:Hugh Son】

11月16日(ブルームバーグ):米金融安定化プログラム(TAR P)を管轄するバロフスキ特別監察官は、公的管理下にある保険大手 アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の救済に当た って、ニューヨーク連銀が金融機関に譲歩を強制しようとしなかった ことで、公的資金の支出を抑える力が著しく制限されたと批判した。

バロフスキ特別監察官が16日に公表した報告書によれば、ニュー ヨーク連銀は、AIGからクレジット・デフォルト・スワップ(CD S)を購入した一部の金融機関に対して、監督機関としての「少なか らぬ影響力」を行使し、CDS契約の支払いの減額受け入れを強制す ることはなかった。当局者らは減額交渉を2日間で断念し、総額621 億ドル(約5兆5300億円)の支払いを完全に履行することを選択した。

特別監察官は報告書で、「このような政策決定は、ニューヨーク連 銀のガイトナー総裁が当時でさえ成功の見込みがほとんどないと認識 していた契約企業との交渉戦略に直接的な影響を与え、コスト負担を 生じさせた」と指摘した。

当時ニューヨーク連銀の総裁を務めていたガイトナー財務長官ら 当局者は昨年11月、AIGから金融機関との交渉を引き継いだ。ダレ ル・イッサ下院議員(共和、カリフォルニア州)らは昨年9月のAI G救済について、数十億ドルもの支払いを受ける金融機関の「裏口救 済」だと批判していた。

特別監察官によれば、ニューヨーク連銀はAIGの大口契約先の 8社と電話で接触し、支払い減額への同意を取り付けようとした。ス イスのUBSは2%の譲歩に前向きだったが、結局全社に満額の支払 いを行うことが決定された。

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