UBS:税前利益年間150億フラン目標、投資銀で人員増も

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スイスの銀行大手UBSは17日、 3-5年内に年間の税引き前利益を150億スイス・フラン(約1兆 3200億円)とする目標を発表した。

UBSはまた、同期間内に株主資本利益率(ROE)を15-20% とする目標も示した。この日開催の投資家向け説明会に先立って目標を 公表した。同行が最後に通期の税引き前利益を計上したのは2006年で、 利益は141億スイス・フランだった。

アリアンツ・グローバル・インベスターズの欧州株投資責任者、ユ ルグ・デフリースヒッペン氏は「かなり野心的な目標だ」と論評した。 「現時点でまさに、オズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO) に必要なものでもある」と付け加えた。

同CEOの当面の課題は過度にリスクを高めることなく投資銀行の 収益を回復させることと、ウェルスマネジメント部門の顧客流出に歯止 めを掛けることだ。同CEOは2月の就任以降、7500人の人員削減や ブラジル部門の売却、幹部人事の刷新で事業立て直しを図っている。38 億スイス・フランの増資も実施した。

グルーベルCEOはチューリヒで投資家に対し、「われわれはUB Sを変身させている」とし、「このような変化は容易ではなく、数四半 期で完了するものではない。これまでの進展にもかかわらず、もう少し 長い時間がかかるだろう」と語った。

UBSは金融危機のなかで巨額損失を出し、スイス政府の救済を受 けた。ウルリヒ・ケルナー最高執行責任者(COO)はこの日、UBS が今年1-9月でバランスシートを27%圧縮し、リスク加重ベースでは 30%資産を減らしたことを明らかにした。

債券事業は同行に危機をもたらしたが、収益力回復の1つのエンジ ンとなる見込みだ。モルガン・スタンレーのアナリスト、ヒュー・ファ ンステーニス氏は16日付のリポートで、「投資銀行業務、特に債券・ 為替・商品トレーディングが恐らく、税引き前利益拡大に向けた事業再 編計画の核になるだろう」と書いていた。

UBSのこの日の発表によると、証券部門の年間税引き前利益目標 は「正常化」した環境下で約60億スイス・フラン。投資銀行部門共同 責任者のアレックス・ウィルモットシットウェル氏によれば、UBSは 今年に入り債券トレーディング部門で200人、株式トレーディングで 167人、助言業務で67人を採用した。その3分の2はここ3カ月の採 用だという。同氏は向こう数年で投資銀行部門の人員をさらに10%増や す可能性も示唆した。

業績回復のもう1つの鍵であるウェルスマネジメント部門について は中期的に、年間で投資資産総額の5%前後を新規資金として集めたい 考え。税引き前利益は46億スイス・フランを目指す。スイス事業では 税引き前利益約19億スイス・フランを目標とし、資産運用部門は3- 5年内に年間の税引き前利益約13億スイス・フランを目指す。運用資 金は10四半期連続で純流出となっているが、来年は反転を予想してい る。

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