長期金利は1.2%半ばへ、規制強化で国債需要-三井住友海上・高野氏

三井住友海上火災保険投資部の高 野徳義グループ長は、銀行の自己資本比率や生命保険・損害保険のソル ベンシーマージン(保険金の支払い余力)などの規制強化を背景に、株 式から国債へ資金の流れが強まると指摘。年度内に10年国債利回りは

1.2%台半ばまで低下するとの見方を示した。

長期金利の代表的指標である新発10年国債利回りは、11月10日 につけた約5カ月ぶりの高水準1.485%から1.33%まで急低下してい る。10月6日には約8カ月ぶりの低水準1.24%を記録していた。

インタビューは13日に行った。高野氏は、「メガバンクが資本増 強で株式市場から調達した資金は債券市場に流れる。生損保も株式の持 ち合い解消を進め、結果的に安全資産の国債が買われる」と述べた。

ブルームバーグのアナリスト調査によると、三菱UFJフィナン シャル・グループは週内にも1兆円程度の増資発表に踏み切るという。 自己資本比率のBIS(国際決済銀行)規制で中核的自己資本の普通株 の比率を高める流れで他の大手金融グループも追随する可能性がある。

高野氏は、都市銀行が9月に中長期国債を4兆円超買い越したこ とについて、国債の買い増しに前倒しで動いた面もあったのではないか と分析。「銀行は貸し出しが増えない状況で、国債を再び積極的に買っ てくる可能性が高い」とみる。

また、生損保も健全性指標であるソルベンシーマージン比率算定 の厳格化が求められている。金融庁が示した2012年3月期から導入予 定の新基準は、責任準備金の資本算入ルールを厳しくする一方、リスク 削減効果が認められたヘッジ取引のみリスク対象資産から控除できる内 容で、これを単純適用するとソルベン率は主要生保で半減、主要損保で 30%減少するという。

債券市場では、国債増発による需給懸念から長期金利が10月にか けて上昇したが、高野氏は「平準買いしていた機関投資家には絶好の買 い場だった。メガバンクが本格的に買ってくれば1.2%台半ばまで低下 する」と指摘。個人投資家の資産が預金として集まる銀行が「財政リス クプレミアム(上乗せ金利)を要求」するのは難しいとの見方も示して いた。

共同取材:伊藤 小巻 Editors:Joji Mochida,Hidenori Yamanaka

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