今週の米経済指標:10月の小売売上高、鉱工業生産、住宅着工は増加か

米国の今週の経済指標は、10 月の小売売上高が増加に転じ、鉱工業生産の伸びが続き、住宅着工が 1年ぶりの高水準に達した様子を示す可能性が高い。政府支援がなけ れば米経済は拡大しないとの懸念が和らげられる見込みだ。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想(中央 値)によると、商務省が16日発表する10月の小売売上高は前月比

0.9%増の見通し。9月は1.5%減だった。自動車を除いたベースで は0.4%増の見込み。

連邦準備制度理事会(FRB)が17日発表する10月の鉱工業 生産指数は0.4%上昇と、4カ月連続のプラスになる見通し。設備稼 働率も前月を上回るとみられている。米国の景気回復は、国内総生産 (GDP)の約12%を占める製造業に負うところが大きい。

商務省が18日発表する10月の住宅着工件数は年率60万件と、 昨年11月以来の高水準に達する見込み。建設許可件数も前月を上回 るとみられている。

10月は、政府の自動車買い替え奨励策が終了したにもかかわら ず、自動車販売が増加した。10月の住宅着工件数が予想通り増加す れば、初回住宅購入者を対象にした税控除措置が打ち切られる可能性 があった中でも、建設業者の見通しが悪化しなかった様子を示すこと になりそうだ。同措置の期限は今月に入り、来年4月30日まで延期 された。

景気が拡大しているアジアや欧州諸国への輸出増加も、来年に かけて製造業の拡大を後押しし続ける公算がある。

モルガン・スタンレーの世界経済担当共同責任者、リチャー ド・バーナー氏は、顧客向けリポートで「景気回復が持続可能である 様子が鮮明になってきているようだ」と指摘。「個人消費統計の内容 は、予想を大幅に上回っている」との見方を示した。

景気先行指数、製造業景況感、消費者物価

今年に入って一時30年ぶりの低水準に落ち込んだ自動車需要も 落ち着きを取り戻しつつある。ゼネラル・モーターズ(GM)とフォ ード・モーターの10月の販売台数は、両社の合計としては前年同月 比ベースで3年ぶりの増加となった。

世界最大の小売業ウォルマート・ストアーズは先週、通期利益 見通しを上方修正した。マイク・デューク最高経営責任者(CEO) は、電話会議で「客足にも市場シェアの伸びにも勇気付けられ続けて いる」と言明した。

民間調査会社コンファレンス・ボードが19日発表する10月の 景気先行指数は前月比0.4%上昇と、7カ月連続の増加が見込まれて いる。

地区連銀の統計も、景気の回復ぶり裏付ける見通しだ。ニュー ヨーク連銀が16日発表する11月の製造業景況指数は、域内の製造 業の景況感が4カ月連続で改善した様子を示す見込み。フィラデルフ ィア連銀が19日発表する11月の製造業景況指数も前月を上回ると みられている。

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが 17日発表する11月の住宅市場指数は19と、前月から1ポイント上 昇の見込み。

一方、失業増加や生産能力の余剰によってインフレは抑えられ ており、労働省が18日発表する10月の消費者物価指数(CPI) は9月に続き前月比0.2%の上昇にとどまる見通し。17日発表され る生産者物価指数(PPI)は0.5%の上昇が見込まれている。

(米経済指標に関する最新情報は、こちらをご参照ください)

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