鳩山首相:アジア外交重視を明言、米の関与を歓迎-アジア政策演説

鳩山由紀夫首相は15日午後、ア ジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のため滞在しているシンガ ポールで、アジア政策に関して演説した。首相は、アジア外交を重視 する姿勢を鮮明にするとともに、オバマ米大統領が14日の東京演説で アジアへの関与姿勢をあらためて示したことについては「歓迎したい」 と語った。

演説は英語で行われた。首相は新政権にとってのアジアの位置付 けについて「日本政府はアジア外交の重視を宣言する。その柱になる のが東アジア共同体構想だ」と言明。米国については「アジアにおけ る米国のプレゼンスは、わが国も含めたアジアの平和と繁栄に重要な 役割を果たしてきており、今後も果たすことだろう」と指摘した。

首相演説は自身が提唱する「東アジア共同体構想」の実現に向け た基本的な考え方を説明するのが目的だが、オバマ大統領演説に触れ ることで米国への配慮も見せた形だ。同大統領は東京での演説で、「太 平洋国家」の一員としてアジアに積極的に関与する姿勢を示している。

東アジア共同体

鳩山首相は東アジア共同体構想について「関係国がさまざまな分 野で協力を進めることにより、この地域に機能的な共同体の網を張り めぐらせよう、という考え方だ」と指摘。具体的な分野として貿易、 投資、金融、教育などを挙げた。

特に貿易面では、韓国、インド、オーストラリアとの経済連携協 定(EPA)交渉を加速させる方針を明言。APEC加盟国による自 由貿易協定(FTAAP)や東アジアサミットを構成する16カ国の枠 組みによる東アジア経済連携協定(CEPEA)などの議論に積極的 に参加する考えを示した。

また、「将来的には、政治的な協力について話し合うこともあり 得る」とも述べた。

日本とアジア各国との関係については「多くの国々、とりわけア ジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた後、60年以上がた った今もなお、真の和解が達成されたとは必ずしも考えられていない 」と語った。

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