日米首脳:新たな同盟へ協議開始、普天間は早期決着で一致(Update1

鳩山由紀夫首相は13日夜、首相 官邸で米国のオバマ大統領と首脳会談を行い、2010年の日米安保条約 改定50周年を機に、建設的で未来志向の新たな日米同盟の構築を目 指すことで一致した。そのための政府間協議を1年かけて行う。懸案 の米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題については早 期の決着を図ることも確認した。その後の共同記者会見で両首脳が明 らかにした。

日米首脳会談は9月に鳩山首相が就任してから2回目。首相は今 回の会談で、普天間移設問題への対応などでぎくしゃくした日米関係 への懸念を払しょくすることを目指していた。首相は会見で、「日本 外交にとって日米同盟がすべての礎だ」と同盟重視の姿勢を強調した。

首相は今後の日米関係について「時代の変遷、世界環境の変化に よって日米同盟をさらに深化、発展させていきたい。建設的、あるい は未来志向の新しい日米同盟を作り上げていきたい」と首脳会談で提 案し、オバマ大統領から同意を得られたことを明らかにした。これに 対し、同大統領も「50周年は来年だが今までの友好関係を祝い、新た なものにして21世紀のものにするチャンスだ」と応じた。

首相は日米間の具体的な協力分野について「安全保障の面からい えば 当然、情報保全あるいはミサイル防衛の在り方、宇宙の利用、 さまざまな新しい安全保障のシステムを構築する必要があると」と指 摘した。

首相は懸案である普天間飛行場の移設問題を決着させる時期に ついて「ハイレベルのワーキンググループ(WG)を設置して、でき るだけ早い時期に解決する」 との決意を表明。オバマ大統領は迅速に 作業を進めるよう求めた。

東アジア共同体

一方、首相は自らが推進する東アジア共同体について「日米同盟 がその基軸にあるからこそ申し上げていることだ。アジアにおける米 国のプレゼンスが高まることを大いに期待したい」と指摘。さらに、 大統領と「さまざまなレベルでアジア全体における日米の協力が進む ことによって、東アジアの平和と安定、経済の発展に資することにな る」との認識を誓い合ったとも述べた。

また、大統領は「任期中に米国は太平洋の国であるとはっきり申 し上げるつもりだ。われわれのこの地域への関与を深めていく」と明 言した。

核軍縮

日米両国は、「核兵器のない世界」に向けた共同声明、クリーン・ エネルギー技術協力、気候変動交渉に関する共同メッセージと題する 成果文書をそれぞれ発表した。

このうち、核軍縮に関する声明では、「核兵器の全面的廃絶を達 成するという挑戦を認識しつつ、この目標を達成するための条件を整 えるために積極的に取り組む」との決意を明記。北朝鮮とイランによ る国際的義務の遵守が重要との姿勢をあらためて強調した。日本政府 は同文書で、アジア諸国を対象とした核問題をめぐる安全保障会議を 来年1月に東京で開催することを明らかにした。

また、オバマ大統領は核軍縮、不拡散についても会見で発言。 北 朝鮮の核実験や好戦的行動を非常に懸念しているとした上、目標は朝 鮮半島の非核化だと述べた。広島、長崎両市への訪問については「2 つの都市に訪問することは光栄なことになるだろう。すぐに行く予定 はないが、わたしにとって意味を持つ」 と将来的な課題として検討し ていることを示した。

クリーン・エネルギー技術協力では、情報通信技術(IT)を活用 した次世代送電網「スマートグリッド」分野など5項目を打ち出した。 地球温暖化対策に関する共同メッセージでは日米両国が2050年まで に自らの温室効果ガス排出量を80%削減することなどを掲げた。

--取材協力:坂巻幸子Editor: Hitoshi Sugimoto

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