ドル安に翻弄されるブラジルや韓国、ロシア-自国通貨高阻止は断念か

ブラジルや韓国、ロシアなど新興 国の自国通貨高に歯止めをかけようとする試みは失敗に終わりつつあ る。ドル安と景気回復によって、途上国の資産に対する需要が高まり、 各国の中央銀行の手には負えなくなってきているためだ。

韓国の外貨準備高はウォン高阻止の試みを受けて、今年に入って 約630億ドル(約5兆6900億円)増えたが、同国企画財政省の高官、 申済潤氏は12日、為替相場は市場に任せると明言した。

新興国では、ドル安の阻止と輸出競争力をそぐ急激な自国通貨高を 防ぐ目的で政府が中銀にドル買い介入を指示しており、これを受けて外 貨準備高が過去最高規模に膨らんでいる。ブルームバーグのデータによ ると、今年これまでの上昇率上位10位の通貨の半分は途上国通貨で、 平均して少なくとも14%高となっている。

ステート・ストリート・アドバイザーズの為替管理責任者、コリ ン・クラウンオーバー氏(ロンドン在勤)は、「韓国銀行は1ドル= 1200ウォンを死守しようとしているようにしばらく見えたが、今では あきらめて上昇ペースの鈍化だけを試みているようだ」と語った。

ウォンは12日、1157.50ウォンで取引を終え、今年これまでの上 昇率が8.5%と、年ベースで15%上昇した2004年以来では最大となる 勢い。ブラジルでは、通貨レアルが年初来で33%高。10月だけで外貨 準備高は95億ドル増えた。ロシアでは3月13日以降、外貨準備高が 15%拡大。自国通貨高に歯止めをかけるためのルーブル売りが原因だ。

それでも商品価格が急上昇しているため、ロシアのルーブル高阻 止策は「生産的でない」恐れがあると国際通貨基金(IMF)は12 日に指摘。IMFでロシアを担当するオッド・パーブレック氏は「さ らなる通貨高をもたらす変化が根底にある要因に起きている」と記者 団に説明した。

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