中国為替政策に試練:実質的なドル・ペッグ制で資産バブル招く恐れ

中国の為替政策が、世界経済の リセッション(景気後退)入り以降最大の試練に直面している。エコ ノミストらは、実質的に人民元を米ドルにペッグ(連動)させる政策 では資産バブルを招くリスクがあると警告している。

輸出が回復し始め、オバマ米大統領が来週北京で元に関して中国 首脳と協議する構えを見せるなかで高まる元高圧力に対し、中国人民 銀行(中央銀行)の周小川総裁は今月9日時点でそうした圧力をあま り感じていないと述べた。このような中国のスタンスでは、今年これ までに融資が1兆3000億ドル(約117兆円)急増した同国で、流動 性を一段と増加させる恐れがあると、ゴールドマン・サックス・グル ープのフレッド・フー氏は指摘する。

中国国際金融(CICC)によれば、対ドル相場維持に向けた中 国の元売りでマネーサプライ(通貨供給量)は29%増加し、過去半年 で1500億ドル強の投機資金が海外から流入した。集合住宅価格は過 去最高を記録し、中国株の指標の上海総合指数は年初来で74%高とな っており、資産価格の行き過ぎた上昇に警鐘が鳴っている。

ゴールドマンのグレーター・チャイナ部門会長のフー氏(香港在 勤)は「実質的なペッグ制を継続すれば、中国は資産バブルを防止す る力を失う」と述べ、「いかなる元上昇も輸出セクターに悪影響をもた らしかねないという誤った不安感が政治家にある」と指摘した。

モルガン・スタンレーは、過去1年間で155%上昇した不動産開 発会社株について、バブル崩壊リスクを最小限に抑えるため関連株の 売却を投資家に勧めている。

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