11月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが主要16通貨の大半に対し て下落した。世界の景気回復が勢いを増しているとの観測が高利回り 資産への需要につながった。

ドルはニュージーランド・ドルやノルウェー・クローネに対し て下落。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユ ーロ圏の2009年7-9月(第3四半期)実質GDP(域内総生 産)速報値は前期比で0.4%増加し、ユーロ圏がリセッション(景 気後退)を脱したことが確認された。

円は対ユーロとドルで上昇。日本国債の上昇を受け、投資家の 間で日本の債務返済に関する不安が緩和されたのが背景。

ブレマー・ランデスバンク・クレディトアンシュタルトの主任 アナリスト、フォーカー・ヘルマイヤー氏は、「世界経済は勢いを 取り戻しつつある。特に輸出国のドイツは恩恵を受けている」と述 べた。

ニューヨーク時間午後3時1分現在、ドルは対ユーロで0.3% 安の1ユーロ=1.4895ドル、前日は1.4850ドルだった。

ヘルマイヤー氏は、「来年第1四半期かけて、ユーロはさらに 上昇して1ユーロ=1.60ドル、もしくは1.65ドルをつける可能性 もあるとみている」と語る。

ニュージーランド・ドルは対ドルで1.3%高。ノルウェー・クロ ーネは同1%上昇した。低金利通貨で資金を調達し高金利通貨で 運用するキャリー取引が減少するとの見方が広がった。米国の政策 金利は事実上ゼロ、キャリー取引の資金調達通貨として選好されて いる。

米貿易赤字が拡大

米商務省が発表した9月の貿易収支統計によると、財とサービ スを合わせた貿易収支(国際収支ベース、季節調整済み)赤字は前 月比18%増の365億ドルだった。米経済がリセッション(景気後 退)から脱却しつつある中で、原油や自動車の輸入が拡大した。

円は対ドルで0.8%上昇して1ドル=89円63銭(前日は90 円37銭)だった。円はユーロに対しては0.5%上昇して1ユーロ= 133円49銭(前日は134円21銭)。

日本国債

日本国債は週間ベースで上昇。約1カ月ぶりの上昇だった。藤 井裕久財務相は今月10日、国債市場での投資家の信頼維持が優先 課題との見解を述べた。

経済協力開発機構(OECD)によると、日本の債務残高は 来年、国内総生産(GDP)の2倍に膨れ上がると試算されている。

中国の胡錦濤国家主席はシンガポールで開かれたアジア太平洋 経済協力会議(APEC)首脳会議で投資と輸出への依存を減らし 内需を拡大するため、同国が「積極的」な措置を取ると表明した。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。11月のロイター・ミシガン大学消費者マイ ンド指数が市場予想に反し低下したものの、ウォルト・ディズニーや アバークロンビー・アンド・フィッチの決算が市場予想を上回ったこ とが相場を押し上げた。主要株価指数は週間ベースで2週続伸となっ た。

メディア世界最大手のディズニーが上昇。同社の2009年7-9 月(第4四半期)決算は、スポーツ専門ケーブルテレビ(CATV) 局ESPNを含む有料テレビ事業の視聴料収入拡大が寄与し、前年同 期比18%増益となった。アバークロンビーも大幅高。同社の8-10 月(第3四半期)決算は、一部項目を除いたベースでの利益がアナリ スト予想の平均値を48%上回った。また、通期の利益見通しを上方修 正したJCペニーが上げたほか、グッドイヤー・タイヤ&ラバーは、 ゴールドマン・サックス・グループが投資判断を「買い」としたこと を好感し買い進まれた。

S&P500種株価指数は前日比0.6%高の1093.48で終了。ダ ウ工業株30種平均は73ドル(0.7%)上昇の10270.47ドル。

UBSファイナンシャル・サービシズの米州担当富裕層向け資産 運用調査責任者、マイク・ライアン氏は「相場は多少打たれ強くなっ ている」と指摘。「これは、投資家が最新の経済指標を受け流しつつ あることを示唆している」と述べた。

主要株価指数は朝方、ロイター・ミシガン大学消費者マインド指 数が発表された後に一時値を消す場面もあった。同指数(速報値)は 66と、前月の70.6から低下した。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト予想では上昇が見込まれていた。

上昇は続く

S&P500種は今週2.3%上昇。11日には終値ベースで08年 10月以来の高値を付けた。3月に付けた12年ぶり安値からは62% 値上がりしている。

ウォルト・ディズニーは4.8%高の30.44ドル。同社の第4四 半期決算は、純利益が8億9500万ドルと、前年同期の7億6000万 ドルから増加。一部項目を除いた1株利益は46セントとなり、アナ リスト21人の予想平均41セントを上回った。売上高も市場予想を超 えた。

アバークロンビーは11%上昇の40.68ドル。同社の第3四半期 決算は、調整後の1株利益が30セントとなった。アナリスト予想で は20セントと見込まれていた。

企業決算

これまで第3四半期決算を発表したS&P500種の構成企業のう ち、80%の企業で1株利益が市場の予想平均を上回っている。四半期 での割合としては、ブルームバーグがデータを取り始めた1993年以 降で最大だ。

米百貨店3位のJCペニーは6.2%高の31.21ドル。同社は、 10年1月通期の利益見通しを1株当たり最大1.08ドルと、従来予想 の1株当たり90セントから上方修正した。

S&P500種の一般消費財株指数は1.6%高と、全10業種中で 最大の上げとなった。

グッドイヤー、ジュニパー

グッドイヤーは4.4%上昇の14.34ドル。ゴールドマン・サッ クスは、グッドイヤー株の投資判断を「買い」に引き上げた。10年に 需給バランスが一段と好転し、利益の改善が見込まれるとしている。

ネットワーク機器2位のジュニパー・ネットワークスは5.9%高 の26.15ドル。オッペンハイマーは、ジュニパー株の投資判断を 「アウトパフォーム」と、従来の「マーケットパフォーム」から上方 修正した。

◎米国債市場

米国債相場は週間ベースで上昇。今週の総額810億ドルの中長 期債入札を通過したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が当面は 政策金利を過去最低水準に据え置くとの観測が高まっている。

30年債は続伸した。米消費者マインド指数が11月に予想外に低 下したことが背景。米シカゴ連銀のエバンス総裁は、戦後最悪のリセ ッション(景気後退)からの回復は「緩やかな」ものになるとの見解 を示した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジスト、 ケビン・フラナガン氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上 げに踏み切るのは、早くても来年10月だとみている」とし、「FO MCは緩和政策の解消を急がないとの意向を示している」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時15分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.42%。同年債(表面利率

3.375%、2019年11月償還)価格は7/32上げて99 19/32。週 間ベースでは8bp低下した。

2年債利回りは0.81%と、週間ベースでは3bp低下。

「かなり緩和的」

ブルームバーグのデータによると、2年債と30年債の利回り格 差は前日に3.59ポイントに達し、7月以来の最大に拡大した。08年 末は1.91%だった。1992年に同利回り格差が3.68ポイントのピー クを付けた16カ月後にFOMCは利上げを開始。03年に3.63ポイ ントに達した11カ月後に利上げを実施した。

エバンス総裁は訪問先のパリで記者団に対し、「現行の政策は来 年に関しても、恐らく来年以降についても引き続き適切であろう」と 表明。「異常な事態が起こらない限り、金融政策はかなりの期間にわ たり現在同様にかなり緩和的であり続けるだろう」と述べた。

シティグループのアナリスト、トム・フィッツパトリック氏とア ロン・ゲラ氏(ともにニューヨーク在勤)、シャム・デバニ氏(ロン ドン在勤)は13日付リポートで、2年債利回りは0.80%で底を付け た可能性があると指摘した。

「金融の信頼性」

同リポートでは、来年は「米国が金融・財政の信頼性再確立を試 みる期間となり、FRBはその独立性を示す方法を模索するだろう」 と記述。「その一環として、政策金利を緊急時の水準に維持すること は恩恵よりも危険性の方が大きいと認識する可能性がある」と続けた。

債券ファンド運用最大手、米パシフィック・インベストメント・ マネジメント(PIMCO)の創設者で共同最高投資責任者(CI O)、ビル・グロス氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、 米政府による景気刺激プログラム後の民間部門の景気回復について、 その持続性は疑わしいと指摘した。

消費者信頼感

グロス氏はさらに「住宅ローン担保債と高利回り社債は過大評価 されているため、米国債や投資適格級の社債の投資妙味が高まってい る」と語った。その上で、新興市場国の債券も「ある程度の」価値を 提供していると続けた。

11月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値) は66と、前月の70.6から低下した。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想では、71.0への上昇が見込まれていた。

オバマ米大統領は前日、雇用創出に向け追加的な対策を検討する 必要があるとして、来月にホワイトハウス雇用サミットを開催すると 発表した。ビジネス界の指導者や金融専門家、「労働組合や非政府組 織(NGO)の代表」などから意見を聞く。米失業率は10月に

10.2%に上昇し、1983年以来の高水準となった。

米財務省は今週、3回の入札を実施。9日の3年債は発行額400 億ドル、10日の10年債は250億ドル、前日の30年債は160億ド ルだった。いずれも過去最大規模。景気刺激策の財源となる米国の借 り入れは前例のない規模に拡大している。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ドルが対ユーロで下げたため、 代替投資としての需要が高まった。週間ベースでは2週連続で上昇し た。

ドルはこの日、対ユーロで一時0.6%下落した。前日は1オンス =1123.40ドルまで上昇して最高値を更新したものの、0.7%安で終 えた。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数の上昇が手掛かりにされた。

MFグローバルのアナリスト、トム・ポーリッキ氏(シカゴ在 勤)は「ドルは最近、リスク回避のバロメーターになっている。金は 短期的には下落するリスクがあるものの、長期的な見通しはなお明る い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比10.10ドル(0.9%)高の1オンス=1116.70ド ルで取引を終了した。週間では1.9%高。過去7週間で6度目の上昇 となった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は続落。1カ月ぶりの安値を付けた。米消 費者マインド指数が低下したため、燃料需要が減少するとの思惑が広 がり、売りが膨らんだ。

11月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)が 予想に反して低下したことを嫌気し、原油は一時1.8%下落した。エ ネルギー省が前日に発表した統計では燃料消費量は6月以来の低水準 だった。一方、原油のほか、ガソリンと留出油の在庫が増加した。

トラディション・エナジー(コネティカット州)のアナリスト兼 ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「悪材料に市場の注目が集ま っている。過去4-6週間、明るい経済ニュースが出たが、需要が改 善している兆候はない」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比59セント(0.77%)安の1バレル=76.35ドルで終了した。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は3日続伸。ダウ欧州600指数は週間ベースで2 週連続高となった。米消費者マインド指数が11月に予想外に低下し たものの、ユーロ圏の7-9月(第3四半期)実質GDP(域内総生 産)速報値は前期比でプラス成長に転じたことが相場全体の支援材料 になった。

世界最大の宝飾品メーカー、スイスのフィナンシエール・リシ ュモンや同業3位のイタリアのブルガリはいずれも大幅高。両社と もに市場予想を上回る決算を発表したことが好感された。ベルギー の銀行、KBCグループも高い。7-9月期(第3四半期)の調整 後純利益が予想外に増加したことから買いが広がった。

ダウ欧州600指数は前日比0.4%高の247.64で引けた。週間 ベースでは2.7%値上がりした。同指数は3月9日付けた今年の最 安値からは57%上昇。政府の景気刺激策と過去最低の政策金利がリ セッション(景気後退)からの脱却を支援するとの観測が背景とな っている。

バンク・マルタン・モーレルで120億ドルの資産運用に携わる ジェローム・フォルネリス氏は「企業決算は好調な内容が相次いで いる」と指摘。「もはや経済危機には陥っていない。一方、経済統計 の方向が一致しないため、相場は不安定な展開になる可能性がある」 と述べた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユーロ 圏の2009年7-9月(第3四半期)実質GDP(域内総生産)速 報値は前期比で0.4%増加し、16カ国から成るユーロ圏が戦後最悪 のリセッション(景気後退)を脱したことが確認された。家計支出 が停滞しているものの、ドイツとフランスからの輸出が域内経済成 長に寄与した。前期は0.2%減だった。

米消費者マインド指数

11月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値) は66と、前月の70.6から低下した。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想では、71.0への上昇が見込まれていた。

13日の西欧市場では、18カ国12 カ国の主要株価指数が上昇。 ダウ・ユーロ50種指数は前日比0.2%高、ダウ・欧州50種指数は

0.5%上げた。

リシュモンやブルガリが高い

フィナンシエール・リシュモンは5.6%高。同社の09年上期 (4-9月)決算は純利益が前年同期比60%減少したものの、マイ ナス幅はアナリスト予想より小さかった。

ブルガリは5.1%高の6.30ユーロと、12カ月ぶり高値。一部 証券会社が同社の株価目標を引き上げたことがきっかけ。ブルガリ の7-9月(第3四半期)純利益は前年同期比70%減の700万ユー ロと、市場予想を上回った。

KBCグループは4.5%。同社の7-9月期(第3四半期)決 算は、一部項目を除いた純利益が前年同期から15%増の6億3100 万ユーロ。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均では3億 9930万ユーロへの減少が見込まれていた。

◎欧州債券市場

欧州債市場では、ドイツ10年債相場が下落。この日発表された ユーロ圏のGDP(国内総生産)のプラス転換が売り手掛かり。

独10年債利回りは9月23日以来の高水準まで1ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)に近づいた。欧州連合(EU)統 計局(ユーロスタット)の13日発表によれば、ユーロ圏は7-9月 期に前期比で0.4%のプラス成長となった。また、フランス国立統計 経済研究所(INSEE)が同日発表した同国の7-9月期GDPは 前期比0.3%増と、成長率はブルームバーグがまとめたエコノミスト 調査のプラス0.6%を下回った。

モニュメント・セキュリティーズのストラテジスト、マーク・オ スワルド氏(ロンドン在勤)は、「GDP統計は良い内容だったが、 市場予想ほどではなかった。取引量は限られており、ドイツ国債の 値動きは不安定になっている」と語った。

ロンドン時間午後4時50分現在、10年債利回りは前日比2b 上昇の3.38%。前週末比ではほぼ変わらずとなった。同国債(表面 利率3.25%、2020年1月償還)価格は前日比0.17ポイント下げ

98.90。一方、2年債利回りは1.20%と、前日を1bp下回った。 週間ベースでは7bp低下した。

◎英国債市場

英国債市場では2年債相場が下落。10年債利回りは前日比2ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.80%となった。 週間ベースでは8bpの低下。2年債利回りは1.33%と、前日を5 bp上回った。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ スタメンコビッチ氏は「インフレ報告が発表されて以来、英国債相場 は大きく改善した。国債を取り巻く状況はここ最近よりもかなり前向 きになっているようだ」と語った。

メリルリンチがまとめた国債指数によれば、英国債の今月のリタ ーン(投資収益率)はマイナス1%、米国債はマイナス0.1%となっ ている。

ニューヨーク・ニューズルーム

種類別ニュース: 為替 NI FRX 、 NI JFRX、 NI FX NI KAWASE 経済 NI ECO 、 NI JNECO 、 NI JEALL 中央銀行 NI CEN 、 NI JCEN EMU(欧州経済通貨同盟) NI EMU 英国債 NI GLT 債券 NI BON 国債 NI GBN   欧州国債 NI EUB マネーマーケット NI MMK 英国経済 NI UKECO 米国債 NI USB 米国株 NI USS 株式 NI STK 米国預託証券(ADR) NI ADR ミューチュアル・ファンド NI FND 欧州国債 NI EUB 独債券 NI BND 仏債券 NI OAT 英国債 NI GLT 伊国債 NI BTP スペイン国債 NI SMB ベルギー国債 NI BBB オランダ国債 NI NAB 金融市場 NI JMALL 海外市況 NI TOPJF トップニュース NI TOP、 NI TOPJ 海外トップニュース NI TOPKAIGAI

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE