米国株:下落、エネルギー株が安い-スリーコムは急伸

米株式相場は下落。ヒューレッ ト・パッカード(HP)によるスリーコム買収発表を好感し一時上昇 する場面もあったが、先週分の原油在庫が予想を上回る増加となった ことでエネルギー関連株が大きく売られ値を消した。主要株価指数は 前日、13カ月ぶり高値を付けていた。

原油相場の下落を受け、サウスウエスタン・エナジーやレンジ・ リソーシズを中心に売りが出て、S&P500種の石油・天然ガス関連 40銘柄中、39銘柄が値下がりした。ドルが主要16通貨のうち14 通貨に対し値上がりしたことで、商品相場は下げが拡大した。一方で スリーコムは31%高と急伸。上昇率は2007年以降で最大となった。 HPがスリーコムを27億ドルで買収すると発表したことが材料。

S&P500種株価指数は前日比1%安の1087.24で終了。エネ ルギー省の週間在庫統計発表前は1101.97まで上昇する場面もあっ た。ダウ工業株30種平均は93.79ドル(0.9%)下げて10197.47 ドル。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は1対8。

アルパイン・ミューチュアル・ファンズのファンドマネジャー、 サラ・ハント氏は「ファンダメンタルズはまだそれほどしっかりして いない」とし、「エネルギー株について言えば、需要サイドへの懸念 がなおも多く残っている。小休止の状態になりつつある。買いへの強 い意欲が出てきても、そのたびに景気が依然としてかなり悪いとの現 実に水を差される傾向にある」と指摘した。

「漠然とした期待感」

政府の刺激策や金融当局の利下げで、7-9月(第3四半期)の 米国内総生産(GDP)は5四半期ぶりのプラスとなった。ブルーム バーグのデータによれば、S&P500種の株価収益率は約22倍と、 02年以来の高水準となった。

リサーチ・アフィリエーツの創業者ロバート・アーノット氏は 「株式相場は漠然とした期待感を背景に上昇してきた」とし、「流動 性によって生じた強気相場はその流動性の流れが止まる前に終わると 仮定するのは常に危険なことだ。流動性の流れはしばらく続くが、市 場はファンダメンタルズよりももっとずっと先走っている」と述べた。

米市場での通常取引開始前、アジア株と米株先物相場は下落し た。中国の温家宝首相の発言を受け、世界経済の回復ペースは緩慢に なるとの懸念が高まったことが背景。

「緩慢かつ困難」

温首相は北京のフォーラムでテレビ演説を行い、「最悪期は脱し た」と述べた上で、「世界経済は回復し始めているが、完全な回復ま では緩慢で、困難なプロセスになろう」と語った。

サウスウエスタン・エナジーは4.8 %安の42.57ドル。独立系 エネルギー会社のレンジ・リソーシズは4.3%下げて48.98ドル。 米石油2位のシェブロンは1.4%安の77.42ドル。

S&P500種のエネルギー株指数は2%安と、全10業種の中で 最大の下げとなった。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比3%安の1バレル=76.94ドルで終了。米エネルギー省が発表し た週間在庫統計によれば、先週の原油在庫は前週比176万バレル増の 3億3770万バレルだった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたア ナリストの予想平均値では100万バレル増と見込まれていた。

ソラリス・アセット・マネジメントのティム・グリスキー最高投 資責任者(CIO)は、「経済が安定化や成長の兆しを示しつつある にもかかわらず、原油の需要は高まってきていない」と指摘。「これ は景気回復の力強さに対し少し疑問を投げ掛けるものだ」との見方を 示した。

スリーコム買収

スリーコムはHPによる買収発表を好感し31%高の7.46ドル。 HPのマーク・ハード最高経営責任者(CEO)は、年間1180億ド ルに上る売上高のてこ入れを目指している。HPは0.6%安の49.70 ドルだった。

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