11月12日の米国マーケットサマリー:ドルが上昇、株は下落

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4840 1.4987 ドル/円 90.39 89.87 ユーロ/円 134.14 134.69

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,197.09 -94.17 -.9% S&P500種 1,087.23 -11.28 -1.0% ナスダック総合指数 2,149.02 -17.88 -.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .81% -.02 米国債10年物 3.44% -.04 米国債30年物 4.40% -.02

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,106.60 -8.00 -.72% 原油先物 (ドル/バレル) 76.72 -2.56 -3.23%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが主要通貨の大半に対して上 昇した。米株式相場が下落し、高利回り資産への需要が後退したのが 背景。

ドルは対ユーロで上昇。前日のドルは一段の売りが促される節 目以上には下げなかったことからその後は反転し、対ユーロで上昇し ていた。南アフリカ・ランド、ノルウェー・クローネ、カナダ・ドル は米ドルに対して下落。金が最高値から下落し、原油も売られたのが 背景だった。

インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニアマーケッ ト・アナリスト、アンドリュー・ウィルキンソン氏は、「この日のリ スクに対する投資家心理は積極的ではないようだ。ドル安見通しに変 化はない。しかし今のところ1ユーロ=1.50ドルを超えるユーロ高 を試す勢いはなさそうだ」と語った。

ニューヨーク時間午後2時14分現在、ドルは対ユーロで0.8% 高の1ユーロ=1.4871ドル、前日は1.4987ドルだった。円はユ ーロに対して0.2%上昇の1ユーロ=134円43銭(前日は134円 69銭)。円は対ドルで0.6%下げて1ドル=90円40銭(前日は 89円87銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。ヒューレット・パッカード(HP)によるス リーコム買収発表を好感し一時上昇する場面もあったが、先週分の原 油在庫が予想を上回る増加となったことでエネルギー関連株が大きく 売られ値を消した。主要株価指数は前日、13カ月ぶり高値を付けて いた。

原油相場の下落を受け、サウスウエスタン・エナジーやレンジ・ リソーシズを中心に売りが出て、S&P500種の石油・天然ガス関連 40銘柄中、39銘柄が値下がりした。ドルが主要16通貨のうち14 通貨に対し値上がりしたことで、商品相場は下げが拡大した。一方で スリーコムは31%高と急伸。上昇率は2007年以降で最大となった。 HPがスリーコムを27億ドルで買収すると発表したことが材料。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比1%安の1087.24。エネルギー省の週間在庫統計発表 前は1101.97まで上昇する場面もあった。ダウ工業株30種平 均は93.79ドル(0.9%)下げて10197.47ドル。ニューヨーク証 券取引所(NYSE)の騰落比率は1対8。

アルパイン・ミューチュアル・ファンズのファンドマネジャー、 サラ・ハント氏は「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)はま だそれほどしっかりしていない」とし、「エネルギー株について言え ば、需要サイドへの懸念がなおも多く残っている。小休止の状態にな りつつある。買いへの強い意欲が出てきても、そのたびに景気が依 然としてかなり悪いとの現実に水を差される傾向にある」と指摘した。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。株価の下落で資金が国債に流入した。米財務 省30年債としては過去最大規模となる160億ドルの入札を実施し、 今週の3回の中長期債入札を終了した。

国債相場上昇の背景には、ドルがほとんどの主要通貨に対して上 昇したこともある。米2年債と30年債の利回り格差は3.60ポイン トと、6月以来の最大に拡大。財務省が期間の長い債券の発行を増や すとの観測がきっかけとなっている。30年債はこの日の入札直後に は下落する場面もあった。投資家の需要を測る指標の応札倍率が5月 以来の最低だったことが嫌気された。

ジェフリーズ・グループの主任テクニカルストラテジスト、ジョ ン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は「全体的なトレンドは利回り 上昇方向だが、一定の時点で市場は反発する傾向がある」と指摘。 「入札を終えたという安心感がしばらくは市場を支えるだろう」と述 べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時26分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.47%。同年債(表面利 率3.375%、2019年11月償還)価格は9/32上げて99 10/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。最高値を更新する場面もあった ものの、ドルが対主要通貨で前日に付けた1年3カ月ぶりの安値から 戻したため、代替投資としての需要が弱まり、下げに転じた。

安全資産としての需要に対し、ドルの上昇が上値を抑え、金は前 日終値を挟んでもみ合う場面が目立った。主要6通貨に対するインタ ーコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は前日、2008年8月 以来の最低水準を付けた。投資家マーク・ファーバー氏は11日、金 が1オンス当たり1000ドルを再び下回ることはないとの見通しを明 らかにした。

ヘレウス・プレシャス・メタルズ・マネジメントのセールス担 当バイスプレジデント、ミゲル・ペレスサンタラ氏(ニューヨーク在 勤)はリポートで「ドルが反発、金の上昇相場はやや冷やされたが、 強気が続いていることに変化はない」と指摘した。さらに、金などの 貴金属相場は「投資資金が押し上げてきたものの、その資金流入が収 まれば、相場は下落する可能性がある」との見解を示した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比8ドル(0.7%)安の1オンス=1106.60ドルで取 引を終了した。一時は1123.40ドルまで上昇し、過去最高値を更新 した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は反落。米エネルギー省の週間統計で原油 在庫が予想以上に増加したことを嫌気し、売りが出た。需要低迷で製 油所の稼働率が約1年ぶりの低水準に落ち込んだことも悪材料。

原油在庫は前週比176万バレル増の3億3770万バレル。ブル ームバーグがまとめたアナリスト調査では100万バレルの増加が見込 まれていた。製油所の稼働率は、ハリケーン「グスタフ」と「アイ ク」の影響で操業停止に追い込まれていた2008年9月以来の低水準。

エネルギー顧問会社、オイル・アウトルックス・アンド・オピニ オンズのカール・ラリー社長は「需要が弱く、製油所に悪影響が及び 始めていることが大きな問題だ。原油在庫の増加は消費者にとって良 いことだが、需要が弱いため、ガソリンなどの石油製品生産に原油は さほど必要ではなくなるだろう」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比2.34ドル(2.95%)安の1バレル=76.94ドルで終了した。

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