米国債:上昇、株安と大型入札一過で-10年債3.44%

米国債相場は上昇。株価の下落 で資金が国債に流入した。米財務省30年債としては過去最大規模と なる160億ドルの入札を実施し、今週の3回の中長期債入札を終了 した。

国債相場上昇の背景には、ドルがほとんどの主要通貨に対して上 昇したこともある。米2年債と30年債の利回り格差は3.60ポイン トと、6月以来の最大に拡大。財務省が期間の長い債券の発行を増や すとの観測がきっかけとなっている。30年債はこの日の入札直後に は下落する場面もあった。投資家の需要を測る指標の応札倍率が5月 以来の最低だったことが嫌気された。

クレディ・スイス証券の金利ストラテジスト、カール・ランツ 氏(ニューヨーク在勤)は、「入札終了後に一定の買い注文がみられ た。入札時にはいくらか慎重になっていた買い手からだった」と指摘。 「経済の新たな常態と鈍い成長を確信している投資家にとって、こう した利回り水準は魅力的のようだ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時21分現在、10年債利回りは前営業日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.44%。同年債(表面利 率3.375%、2019年11月償還)価格は13/32上げて99 14/32。

既発の30年債利回りは4.40%。この日の入札で、最高落札利回 りは4.469%と、入札直前の市場予想の4.424%を上回った。応札倍 率は2.26倍と、過去10回の入札の平均2.39倍を下回った。

「安心感」

ジェフリーズ・グループの主任テクニカルストラテジスト、ジョ ン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は「全体的なトレンドは利回り 上昇方向だが、一定の時点で市場は反発する傾向がある」と指摘。 「入札を終えたという安心感がしばらくは市場を支えるだろう」と述 べた。

S&P500種株価指数は1%安。前日は13カ月ぶり高値で取引 を終えていた。

ガイトナー米財務長官は、発行済み国債の平均残存期間を引き延 ばすことで、借り入れコストを過去最低水準で維持したい意向を示し ている。財務省当局者は4日、平均残存期間6-7年を長期の目標と すると発表した。財務省のデータによると、現在の平均残存期間は約 53カ月と、過去平均の約5年を下回っている。

財務省は今週、総額810億ドルの国債を発行した。この中には 9日入札の3年債400億ドル、10日に実施された10年債250億ド ルが含まれる。米国は景気刺激策の財源として前例のない規模で国債 を発行。流通市場で取引される米国債総額は6兆9500億ドルに膨ら んでいる。9月には過去最高の7兆100億ドルに達していた。

2兆3800億ドル

ゴールドマン・サックス・グループの10月20日付リポートに よると、米利付国債の発行額は10月1日からの今会計年度には2兆 3800億ドルと、前会計年度の1兆8100億ドルから増加する見通し だ。

こうした発行額を背景に、一部投資家の間ではこの日の相場上昇 は続かないとの見方が浮上している。

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