英中銀総裁、緊急措置拡大の余地残す-解除に向かう各国当局と対照的

【記者:Brian Swint、Jennifer Ryan】

11月11日(ブルームバーグ):各国の金融当局が緊急措置から撤 退する用意を示唆している時にあっても、イングランド銀行(英中央 銀行)のキング総裁はこうした措置を拡大する可能性を残している。

キング総裁は11日、経済成長率やインフレ率見通しの上方修正を 発表した際に、一段の資産買い取りに「予断を持っていない」と述べ た。総裁は、インフレ率が2年間について目標の2%を下回る水準に とどまる見通しであることから、中銀が現在総額2000億ポンド(約 29兆8000億円)の資産買い取り規模を拡大する余地が残っている可 能性を示唆した。

スタンダード・チャータード銀行のエコノミスト、サラ・へウィ ン氏(ロンドン在勤)は「この慎重な発言は、中銀の選択肢を残して おく狙いがある」とし、「中銀はリスクがあることをまだはっきりと感 じ取っている。必要な場合に一段の資産買い取りに動けないと感じた くないのだ」と述べた。

キング総裁は、あまりにも早い段階で刺激策から撤退することで 再びリセッション(景気後退)に陥るリスクと、過度の金融政策緩和 が資産バブルを招くリスクを比較検討している。予想ではインフレ率 が2012年に目標を上回る可能性があるが、それは現時点でキング総裁 の懸念の対象ではないと、一部のエコノミストは指摘している。

ノバス・キャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、ジェフ リー・ディックス氏は「予想がどうであろうと、金融当局がインフレ を懸念しているとは思わない」とし、「当局は量的緩和が終わったとの 心境だが、そう言わないと考えられる。量的緩和を排除しないつもり だ」と語った。

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