米国株:S&P500種13カ月ぶり高値、米低金利に長期化観測

米株式相場は上昇。世界的な株 高の流れを引き継ぎ、S&P500種株価指数は13カ月ぶり高値を付け た。中国の10月の工業生産の伸びが加速したほか、米金融当局者らの 発言が過去最低水準の政策金利維持を示唆したと受け止められ、買い が優勢となった。

ダウ工業株30種平均は、終値ベースで2008年10月以来の高値。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)やホーム・デポが上昇をけん引し た。またトール・ブラザーズが16%高となるなど、住宅建設株が買わ れた。同社の09年8-10月(第4四半期)暫定決算で受注件数の増 加と解約ペースの鈍化が示されたことに反応した。ただドルが持ち直 したことで商品相場が上昇分の大半を失うなか、主要株価指数は上げ 幅を縮めた。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の1098.51と、08年10 月3日以来の高値で終了。ダウ工業株30種平均は44.29ドル (0.4%)上昇の10291.26ドル。ニューヨーク証券取引所(NYS E)の騰落比率は2対1。

レイモンド・ジェームズ・アソシエーツ(フロリダ州)のチーフ 投資ストラテジスト、ジェフリー・ソー氏は「ベアマーケット・ラリ ー(弱気相場における反発局面)は終わったと言う人がいるが、的外 れな見方だ」と語った。

FRBの景気認識

米ダラス連銀のフィッシャー総裁は10日、米国の経済成長とイン フレが2011年にかけて理想的な水準を下回る可能性があり、現行の 金融政策スタンスは「適切だ」との認識を示した。またサンフランシ スコ連銀のイエレン総裁はフェニックスでの講演で、「雇用なき回 復」との見方を強めた。アトランタ連銀のロックハート総裁は、今四 半期(10-12月)以降について、「比較的緩やかなペースでの経済成 長」を予想した。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、ピーター・ブックバー氏 は顧客への電子メールで、「FRBは依然として、世界一の経済大国 である米国が0.25%を上回る政策金利に耐えられないと考えている」 と指摘。「『魚雷を避けよ、全速力で前進』の戦略は続く」と付け加 えた。

金融株と建設株

金融株指数は1.4%高と、S&P500種を構成する10業種の中 で最も上げた。

ゴールドマン・サックス・グループは1.9%高の179.85ドル。 BOAは2.5%上昇の16.43ドル。ウェルズ・ファーゴは2.5%上げ て28.80ドル。

住宅建設株指数を構成する12銘柄はすべて上昇。同指数は6.9% 高と、上昇率は5月以降で最大となった。トール・ブラザーズは3.02 ドル高の21.41ドル。

このほか、パルト・ホームズやKBホーム、レナー、D.R.ホ ートンも大幅高となった。ホーム・デポは1.8%上昇。

アジア株式市場では、MSCIアジア太平洋指数が4営業日続伸。 中国の10月の工業生産は前年同月比16.1%増と、2008年3月以来、 最も高い伸びとなった。また貿易黒字は9月の水準の2倍近くに拡大 した。

ギャムコ・インベスターズ(ニューヨーク州)の成長株担当最高 投資責任者(CIO)、ハワード・ウォード氏は「今回の上昇には持 続性がある」と指摘。「先週見られた景気に関するさまざまなプラス のニュースの後でのこうした好調な経済指標は、回復が本物だという 見方を強めるものだ」と述べた。

産金で米最大手のニューモント・マイニングは1.6%高の51.24 ドル。ニューヨーク金先物相場は一時、1オンス=1119.10ドルと過 去最高値を更新した。ドル先安感からヘッジ手段としての需要が高ま った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE