ヤクルト株が1年ぶり高値、新興国で飲料伸長-3期ぶり営業増益へ

乳酸菌飲料大手のヤクルト本社の 株価が続伸。前日比4.1%高の2515円まで買われ、2008年11月10日 以来、約1年ぶりの高値に回復した。主力の乳酸菌飲料事業が中国やブ ラジルなどの新興国で伸長、今期(2010年3月期)は3期ぶりの営業 増益に転じる見通しとなった。業績予想の増額修正を受けて、投資家の 買いが優勢となった。

ヤクルトが10日の取引終了後に公表した新しい通期業績予想によ ると、本業のもうけを示す連結営業利益は175億円となる予定で、前回 の10%減益予想から一転、4.5%の増益予想に変更された。増益は07 年3月期以来で、国内事業の収益力が増していることも貢献する。

連結売上高は前期比1.9%減の2880億円と、前回予想を30億円 (1.1%)上回る予定。円高進行で海外収益は目減りするが、飲料事業 の好調は継続している。1-6月の「ヤクルト」の海外販売本数(1日 平均)は前年同期比7.4%増の1743万本で、為替変動を除いて試算し た海外売上高は同8%増の423億円だった。

同社IR担当の笹岡勇氏は「ヤクルトの主な販売地域は北半球で、 下半期は冬にあたる。上半期に比べると販売が若干弱くなるとみて、保 守的に予算を組んだ」と説明、経費や販売促進費なども余裕を持たせた とした。

東海東京調査センターの角山智信シニアアナリストは、「中国の飲 料事業が黒字化したことはポジティブ。コストをかけてマーケティング を行ってきたが、いよいよ売り上げの伸びが利益に反映されるステージ になった」と述べ、収益モメンタム(勢い)が良くなっている点を評価 している。

ただ角山氏は、現状では株価に割安感がないとして、投資判断は 「中立」で据え置いた。「中国の利益の出方などをヒアリングして、中 期的な収益予想や適正株価などを見直したい」という。

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