喜納昌吉氏:普天間県内移設容認なら沖縄への裏切り-インタビュー

民主党沖縄県連代表の喜納 昌吉参院議員はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、野 党時代に米海兵隊普天間飛行場(同県宜野湾市)の沖縄県外・ 国外への移設を主張していた同党の鳩山由紀夫政権が仮に県 内移設を容認した場合は県内の支持者から裏切り行為とみなさ れるとの認識を明らかにした。

インタビューは6日行った。喜納氏は普天間飛行場を同県名 護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部へ移設することを決めた 現行の日米合意について「自民、公明の政権が沖縄を米国に売 った」と批判。民主党が同合意を追認した場合は「沖縄から見れ ば裏切られた」ことになると指摘し、県民から大きな反発を受ける との見方を示した。

民主党は昨年まとめた「沖縄ビジョン2008」で、普天間飛 行場の移設問題について「県外移転の道を引き続き模索すべき である。言うまでもなく、戦略環境の変化を踏まえて、国外移設を 目指す」と明記していた。8月の衆院選では県内4小選挙区すべ てで現在の連立与党の候補者が勝利した。

喜納氏は「首相も含め重要閣僚になっている人は選挙直前ま で県外・国外を訴えて当選してきた。それは有権者に対する公 約だから守るべきだ」と語り、鳩山政権に対し、沖縄ビジョンで掲 げた県外・国外移設方針の堅持を求めた。

日米両政府は普天間飛行場の移設問題などについて両国の 閣僚レベルのワーキンググループを設置して、現行の日米合 意の「検証作業」を行い、迅速に問題の解決を図ることで一致し ている。ただ、米政府は合意実施を求める姿勢を崩しておらず、 鳩山政権は米国と喜納氏の発言に象徴される沖縄県民の世論と の間で板ばさみとなっている。

沖縄ポップスター

喜納氏は沖縄県が米軍の統治下だった1948年にコザ市(現 沖縄市)で生まれた。「花-すべての人の心に花を-」などで知 られるウチナー(沖縄)・ポップのスターで、2004年の参院選で 民主党の比例代表から立候補し、初当選した。「軍事基地は人 類から姿を消さないといけない時代に入っている」と平和への思 いを訴える。

岡田克也外相は10月23日の記者会見で、普天間飛行場 の移設先について「県外というのがベター」としながらも、「あまり 時間をかけるわけにはいかない。事実上、県外というのは選択肢 として考えられない状況である」と明言。米空軍嘉手納基地への 統合案を含めて検討する考えを明らかにしている。

喜納氏は、県外移設は困難との岡田氏の発言について「歴 史的な政権交代の中に沖縄の歴史は含まれていないということ を証明した」と手厳しい。嘉手納統合案を持ち出したことについ ても「米国は絶対許さないし、そういう無理なことをなぜやるのか 不思議だ」と疑問を投げ掛けている。

オバマ大統領

13、14両日には米国のオバマ大統領が就任後初めて日本を 訪問する。鳩山首相は今回の首脳会談では普天間移設問題を 主要議題としない考えを表明している。

喜納氏は米国初の黒人大統領であるオバマ氏を「米国の歴 史的な覚醒によって大統領になった」と評価した上で、「日本で 常に搾取され、侵略されてきた沖縄に目を向けてほしい。ぜひ、 沖縄にも来てほしい」と将来の沖縄訪問を呼びかけた。

-- Editor: Hitoshi Sugimoto, Takeshi Awaji

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 広川高史 Takashi Hirokawa +81-3-3201-8641 thirokawa@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Bill Austin +81-3-3201-8952 billaustin@bloomberg.net

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