スイス中銀のヨルダン理事:低金利が金融安定を危険にさらす恐れも

スイス国立銀行(SNB、中央 銀行)のヨルダン理事は10日、同国の現在の政策金利水準が住宅ロ ーンや不動産市場の行き過ぎにつながりかねないとの懸念を明らかに した。

同理事はチューリヒでのイベントで「SNBは、歴史的な低金利 が中期的には金融安定に対するリスクを示唆していることを認識して いる」と述べた。その上で、融資の大幅な拡大と信用収縮はいずれも 回避する必要があると説明した。

ヨルダン理事はスイスの住宅ローン・不動産市場について、米国 とは異なり、堅実に発展してきたと指摘。国内の住宅融資は2000年 以来、年平均4%の「緩やかな」ペースで伸びており、住宅相場はこ れまで「基本的に健全」だったという。

SNBは今年3月、スイス経済が過去30年間で最悪のリセッシ ョン(景気後退)に見舞われる中で、景気回復とデフレ抑制、リスク プレミアムの押し下げを狙い、政策金利をゼロに近い水準に引き下げ るとともに、社債や外貨の購入を開始した。

ヨルダン理事は、住宅ローン市場の持続可能な成長を維持するた めには、不動産価格が控えめかつ現実的に評価される必要があると指 摘。さらに、信用リスクについても綿密な調査が必要だと話した。

同理事は2日、景気の先行き不透明感が依然として「強い」こと から、まだ景気刺激的政策を終了する時期ではないと表明した。SN Bは次回の政策決定会合を12月10日に予定している。

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