曙ブレーキ株3月来下落率、大型増資で株数最大26%増懸念

独立系ブレーキメーカーの曙ブレ ーキ工業の株価が一時、前日比13%安の602円と、下落率は3月6日 (16%)以来およそ8カ月ぶりの大きさを記録した。9日に公募増資 などを発表、最大で発行済み株式数が26%増える見通しで、1株価値 の希薄化や株式需給悪化が警戒された。

曙ブレーキは9日開催の取締役会で、2500万株の公募増資と最大 375万株のオーバーアロットメントによる株式売り出しの実施を決め た。公募・売出株式は最大2875万株と、現時点の発行済み株式数1億 1099万株の26%に相当する。合計調達金額は最大182億円で、設備投 資や借入金の返済、独ロバート・ボッシュからの事業譲受の取得資金 などに充当する予定。

立花証券の平野憲一執行役員は、「収益回復に力強さを欠く状況に あっては、どうしても株数増に伴う1株利益の希薄化などに投資家の 目が向かってしまう」と指摘した。曙ブレーキが4日発表した4-9 月期決算では、連結最終損益が1億6700万円の赤字(前年同期は1億 7000万円の黒字)だった。

国内外での減税や補助金効果で、自動車関連市場は春先以降に回 復してきたが、米国で新車買い替え補助金制度の実施が期限切れとな るなど、今後の需要動向については不透明感が強い。曙ブレーキが今 回の増資などで調達した資金のうち、90億円を設備投資に充てる方針 を示していることについて、「現状では過剰設備に陥る懸念を抱かせ、 前向きな評価はしにくい印象」と、平野氏は話している。

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