KDDI副社長:今期純利益は予想未達も、固定要因で

国内通信2位KDDIの長尾哲副 社長兼最高財務責任者(CFO)は、今期(2010年3月期)連結純利 益が会社予想を下回る可能性があるとの見方を示した。下期に固定通 信の設備除去費用がかさむため。

9日のブルームバーグ・ニュースのインタビューに対して語った。 固定通信の低稼働設備の整理損として下期に400億円が新規発生する と先月の決算発表時に明らかにしたが、通期純利益予想は前期比15% 増の2550億円を据え置いていた。長尾氏は「仮に修正したとしても、 少なくとも減益になることはない」と話した。

ブルームバーグ・データによるアナリスト12人の通期純利益予想 中央値は2356億円。会社計画である2550億円と、前期実績の2227億 円のレンジ内にあり、長尾氏の見通しと符合する。

一方、営業利益は現予想の前期比6.0%増の4700億円水準を確保 できると述べた。顧客増加で携帯端末の在庫積み上がりが緩和され、 下期は販促負担である「コミッションの抑制効果」が発生。この分で 固定の損失400億円のうち営業ベースに掛かる100億円程度は相殺可 能としている。

売上高は「携帯電話端末の販売減」を主因に同0.5%減の3兆4800 億円の計画を「少し見直し」して、未達の可能性があるとみている。 ブルームバーグ・データによる売上高予想中央値は3兆4562億円と会 社予想とほぼ同水準だ。

株価への影響「限定的か」

三菱UFJ証券の森行真司アナリストは、固定要因が損益に響く ことはすでに決算発表で示されていると説明。携帯の販促負担が下半 期に入って軽減されていることもあり、業績の下振れリスクが強調さ れたとしても株価への影響は「限定的ではないか」と述べている。

10日午前終値は前日比7000円(1.5%)高の46万5000円。年度 初めからの下落率は4.9%と、携帯最大手のドコモ株の下落率10.5% よりも小幅にとどまっている。

7-9月期連結業績は、携帯顧客獲得の代償としての販促負担増 大が響き、営業利益は初の減益、純利益も5年ぶりに減少。ただ中間 配当を1000円増額し、年間の配当予想を1万2000円に変更した。こ れで21%となった配当性向を5年後には25-30%程度に引き上げる計 画。

長尾氏は今期純利益が下振れたとしても「原資となるキャッシュ フローは改善している。設備投資も前期がピークであり、圧縮の方向 だ」と語り、増配計画は達成可能だと語った。

KDDI株は決算発表の10月23日前後から下落傾向にある。長 尾氏は自社株買いについて「選択肢の1つだが、同じやるなら配当」 と説明。9日には株価が上場来安値を付けたNTTドコモが自社株買 いの再開を発表したが、ドコモとは「スタンスが違う」と語った。

--取材協力 Pavel Alpeyev Editors: Chiaki Mochizuki   Fukashi Maruta

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