債券は堅調、国債発行抑制期待で買い安心感-40年債入札結果は順調

債券相場は堅調(利回りは低下)。 朝方は株高を警戒して売りが先行したが、藤井裕久財務相と菅直人国家 戦略担当相の発言を受けて、新規国債発行抑制への期待が強まり、買い が優勢となった。この日実施された40年債入札が順調な結果となった ことも好感された。

みずほインベスターズ証券の落合昴二シニアマーケットエコノミス トは、「40年債の入札結果が良かったことに加えて、藤井財務相や菅 国家戦略担当相が財政悪化に気をつける内容の発言を行ったことで買い 安心感が出た」と話した。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比4銭安の137円34銭で 始まった後、6銭安の137円32銭まで下げた。しかし、その後は徐々 に買いが優勢となり、プラスに転じた。午後に入り、40年債入札結果 が順調になると買いが増えて、一時は23銭高の137円61銭まで上昇。 結局は17銭高の137円55銭で引けた。

菅戦略相はこの日の閣議後会見で、鳩山由紀夫首相が2010年度の 新規国債発行額を44兆円以下に抑制する方針を表明していることにつ いて、行政刷新会議や財務相をはじめ「すべての省庁の大臣、副大臣、 政務官の努力によって、そのことは可能になると思う」と発言した。

また、藤井財務相は午前の閣議後会見で、長期金利の上昇傾向につ いて、「非常に危惧(きぐ)している」と述べた上で、「国債増発懸念 が影響しているのは分かっている。それに対する是正は何としてもしな ければならない」と強調した。

10年債利回り一時1.455%に低下

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは、前日比0.5ベーシ スポイント(bp)低い1.47%で始まった後、若干水準を切り上げ、1bp 高い1.485%に上昇し、新発10年債利回りとしては6月16日 (1.505%)以来、約5カ月ぶりの高水準をつけた。その後は徐々に水 準を切り下げ、一時は2bp低い1.455%まで低下した。午後4時13分 時点では0.5bp低い1.47%で推移している。

朝方に新発10年債利回りが6月半ば以来となる1.5%の大台付近 まで上昇したことで投資家からの買いが入り、金利はいったん低下に転 じた。みずほインベ証の落合氏は、「10年債利回りが1.5%に接近した ことで水準感からの需要も出てきた」と述べた。

もっとも、来年度の国債発行計画の策定や事業仕分けで歳出削減さ れるかどうか、今年度の2次補正予算、来年度概算要求など不透明要因 があり、きょうの閣僚発言だけでは、財政規律に対する懸念が完全に後 退したとは言えないとの指摘も出ている。

三菱東京UFJ銀行円貨資金証券部の中山憲一副部長は、「政府と して具体的な財政再建への方針を打ち出してくるまでは財政規律への懸 念は払しょくされないだろう。引き続き長期金利へ上昇圧力がかかり続 けそうだ」という。

40年債入札結果は順調

財務省がこの日実施した40年利付国債(2回債、11月発行)の利 回り競争入札の結果では、最高落札利回りが2.33%となり、市場予想 の2.35%を下回った。応札倍率は3.45倍となり、前回債の2.85倍から 上昇した。表面利率(クーポン)は2.2%。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリーダ ーによると、新規国債発行抑制に関連した発言を手がかりに債券先物中 心に買い戻しムードとなっていると指摘したうえで、「40年債入札が 好調な結果とみなされたことも明るい材料」という。

--取材協力:関泰彦、下土井京子 Editors:Hidenori Yamanaka,Saburo Funabiki

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