自民・石破氏:民主から学ぶのは悪魔的選挙手法-単独会見

自民党の石破茂政調会長 はブルームバーグ・ニュースの単独インタビューに応じ、先の衆 院選で自民党が敗北した原因の一つに有権者の心をつかむ選 挙戦術を知らない候補者が増えたことを挙げ、民主党からは 「悪魔的なほど巧妙」な手法を学ぶべきだとの認識を明らかにし た。

インタビューは9日行った。石破氏は野党に転落した自民党 が民主党を見習う点について「政策とか政権運営では学ぶべき ことはまったくない。民主党から学ぶべきことはやはり選挙戦術 だ」と指摘した。鳩山由紀夫政権については「金銭ということに ついてスキャンダルということについてまったく誠実さを持たな い政権だ。これを倒すべくじわじわとやっていく」と退陣を求め る姿勢を鮮明にした。

8月30日の衆院選で民主党は308議席を獲得する一方、 これまで政権与党だった自民党は公示前の300議席から119 議席へと大幅に勢力を減らした。自民党の谷垣禎一総裁は10 月28日の衆院本会議での代表質問で、「新しく政権をあずか る立場となった民主党の姿勢を参考にすべき点は見習いたい」 と語っている。

オウンゴール

その谷垣氏の下で政調会長に就任した石破氏は防衛相、 農水相などを歴任し、昨年の総裁選に出馬したこともある自民 党の将来のリーダー候補の1人。政調会長として後藤田正純財 務金融、小野寺五典外交、佐藤正久国防の各部会長ら中堅・ 若手を束ねる立場だ。

石破氏は民主党の評価を問われ、「政策とか政権運営 では学ぶべきことはまったくない」としたものの、同党の 小沢一郎幹事長が主導したその選挙手法については「本当 に悪魔的なほど巧妙な選挙のやり方」と指摘、自党との違 いを認めた。

自民党敗北の具体的要因として「選挙のやり方を知らない 人が増えたからだ」と分析。「歩いた家の数しか票は出ない、手 を握った数しか票は出ないが、自民党はそれを怠っていて党首 を代えてということでしのいできた。その間に民主党はせっせと 歩く、そして自民党のオウンゴールに乗じて候補者をいっぱい 立てた」と振り返る。また、「彼らのマニフェストは実はたった 一つだった。政権交代、これだけだった」とも述べた。

民主党が掲げたマニフェスト(政権公約)については「小沢 一郎幹事長の戦略だと思うが、政権を取るまでは何を言っても いいということだった」と指摘。目玉となっている高速道路の無 料化や農家への戸別所得補償などについて「天下の愚策」と切 り捨てた。

究極のばらまき

また、民主党マニフェストの最重要政策となっている子ども 手当については「究極のばらまきだ。なぜ所得制限をつけない のか」と語った。

来年の通常国会では「なるほどね、という政策を何本か法案 として出す。自民党の考えと民主党の考えのどちらがいいかと いうことをクリアに分かりやすく示すということが必要だと思う」と 述べ、現政権が重視する中小企業支援や子育て支援策などの 分野で独自案を議員立法などの形で国会提出する方針を明ら かにした。

当面の焦点となっている日本航空(JAL)の再建策について は「JALが経営不振に至った理由をすべて分析した上でないと 金融機関も納税者も納得しない。労働組合に対してどう臨むか という政府の姿勢も問われるだろう」と語った。公的資金を活用 して救済する場合の企業年金の減額については「当然だ」と述 べ、必須条件となるとの見方を示した。

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