10月マネーストック:定期預金など準通貨が18年半ぶり伸び

10月の通貨供給量「マネーストッ ク統計」は、個人の安全資産志向が続いているのに加え、企業が資金 を積み上げる動きもあり、定期性預金など準通貨が18年5カ月ぶりの 高い伸びとなったほか、CD(譲渡性預金)も高い伸びとなった。

日本銀行が10日発表した代表的指標である「M2」の月中平均残 高は前年同月比3.3%増とマネーストック統計で過去最大の伸びとな り、旧マネーサプライ統計でさかのぼると2002年10月以来の高い伸 びとなった。ゆうちょ銀行などの預貯金を加えた「M3」も2.4%増 と旧マネーサプライ統計下の00年4月以来の高い伸びとなった。

M3のうち、準通貨が3.2%増と1991年5月以来の高い伸びとな り、CDも10.7%増と昨年5月以来の高い伸びとなった。日銀調査統 計局の鈴木純一企画役は「個人が安全資産を選ぶ傾向が続いているの に加え、法人が設備投資を控えた手元流動性をCDで運用する動きが あったのかもしれない」と指摘した。

同じくM3のうち、現金通貨は0.7%増と前月から伸びが鈍化し たが、預金通貨は1.2%増と引き続き伸びを高めた。これら2つを合 わせたM1も1.1%増と前月から伸びを高めた。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめた予想調査では、M2は3.1%増、M3は2.3%増が見 込まれていた。

広義流動性も伸びを高める

一方、M3にリスク資産を加えた広義流動性は1.2%増と前月 (0.6%増)から大きく伸びを高めた。日銀の鈴木企画役によると、為 替相場が前年に比べ対ユーロで円安になったことで、外債が6.6%減 と下げ幅を大きく縮小したことや、国債が前年同月に大きく減少した 反動で、0.8%減と下げ幅を縮小したことが全体を押し上げた。投資信 託が7.3%増と伸びを高めたことも寄与した。

HSBC証券の白石誠司チーフエコノミストは統計発表前、10月 のM2の伸び率は3.2%増と9月からさらに加速すると予想。「安全指 向下で少しでも高い金利を選好する流れの中、定期預金の伸び率は 3%台を維持するだろう」と指摘していた。日銀は昨年5月分の通貨 供給量から統計内容を見直すとともに、名称をマネーサプライ統計か らマネーストック統計に変更した。

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