大同生命:米国の高格付けCLOや銀行債権ファンドへの投資に妙味

T&Dホールディングス傘下の大 同生命保険は、米国の高格付けローン担保証券(CLO)や銀行債権フ ァンドなどへの投資を今年度下期も継続する方針。新たな収益源として 妙味があるとみているためで、今後2、3年間にこうした海外クレジッ ト商品へ計500億円程度投資する。

大同生命の真珠聡雄運用企画部長は9日、ブルームバーグ・ニュー スとのインタビューで、海外クレジット商品への投資について、国債利 回りとの格差が広がり、収益が確保できることから、「下期も最上位格 付けのシニア債(優先債)に引き続き投資を行いたい」と述べた。同社 は2009年度上期には、米国を中心に高格付けCLOや銀行債権ファン ドなどに80億円程度を投資した。

基本的にリスク資産に対しては慎重姿勢だが、収益性が見込まれる ので最高格付けのCLOなどを選別して投資する方針だ。

中小企業向け保険販売に強みを持つ同社の9月末時点での運用資産 (一般勘定ベース)は5兆5000億円程度。

米国経済に関しては、「10月の米雇用統計を見ても、足元の景気 回復が消費、雇用へとつながっていくのか見通せない。政策効果によっ て景気が回復しているか、本格的に改善しているのか見極めが難しい。 金融危機を脱却するか不透明」と指摘。ゼロ金利解除は相当先になると みており、「金利はなかなか上昇しない」と予想する。

ヘッジファンドの解約は一段落

ヘッジファンドへの投資は、昨年の米金融危機以降、解約を進めて おり、年度初の934億円程度から9月末は700億円強に減らした。真珠 氏は、「解約は一段落した。ここから落ちていくことはない」と語り、 ヘッジファンドの特性を点検しながらも下期は現状並みを見込む。

一方、未公開企業などを対象にしたプライベート・エクイティ(P E)への投資は、上期に時価変動で100億円程度減少。9月末残高は、 実際に投資している金額が1200億円程度、契約しているが未払い分 1200億円程度で、合計2400億円程度。

新規契約は52億円程度。米国や日本を中心に、中型バイアウト (買収)、ディストレスト(企業再生ファンド)、ベンチャーのファン ドなどに投資した。下期も良い案件があれば慎重に対応していく考え。 エマージング(新興市場)では、インド、ブラジル、ベトナムなどを拡 大している。

国内債500億円増

国内債について、下期運用計画では、個人保険資産の微増見通しか ら上期並みの500億円程度を積み増す方針だ。上期は、高格付けで流動 性の高い事業債、地方債、財投機関債を中心に購入し、残高は合計2兆 4000億円程度。デュレーション(平均残存年限)は、下期は20年国債 利回りが2.5%に上昇すれば、上期の4年程度から長期化を図る。

一方、日本株式、外国債券、外国株式といったリスク資産に関して は、下期も相場動向をにらみながらの対応となるが、基本的には上期と 横ばいにする計画。真珠氏は、「リスク許容度が低下しており、リスク 資産を増やすことには慎重で、現状維持とする」と説明した。

日本株は、上期は6、7月に株価が高値圏で推移していた時に売却 し600億円程度減少し、残高は4500億円程度。外国債券(為替ヘッジ 付き外債とオープン外債)は上期に300億円程度減少し、700億円程度 だ。外国株の上期残高は横ばいの200億円程度。

貸し付けは、企業の資金需要が低調なことから上期に100億円程度 減少し、残高は6600億円程度。下期も資金需要が乏しいことから、横 ばいとする計画。

大同生命の2009年度下期の予想レンジ(2010年3月末予想)
10年国債:1.2-1.6%(1.35%)
米国10年債:3.0-4.0%(3.5%)
日経平均株価:8500円-1万1500円(1万円)
NYダウ:8000ドル-1万1000ドル(9500ドル)
ドル・円:87-100円(93円)
ユーロ・円:125-141円(133円)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE