銀行の短期債務が30年で最大、借り入れコスト増の恐れ-ムーディーズ

米格付け会社ムーディーズ・イン ベスターズ・サービスは、銀行がバランスシート上に抱える短期債務 が少なくともここ30年で最大に達していると指摘し、利益圧迫をもた らす借り入れコスト増にさらされる恐れがあると警告した。

ジャンフランソワ・トレンブレー氏率いる同社のアナリストらが 10日公表のリポートに記したところによると、これから2015年にか けて償還を迎える銀行債務は約10兆ドル(約900兆円)相当。ムーデ ィーズが格付け対象としない債務は除いている。

同リポートは、償還を迎える債務の借り換えで金融機関が長期債 を発行することと、ほぼ1年にわたってゼロ%付近で据え置いている 政策金利を米連邦準備制度理事会(FRB)が引き上げることで、借 り入れコストは上昇する可能性があると指摘。短期債務の水準が高い 銀行は急激な金利上昇ないし「投資家信頼感の振れ」による影響を受 けやすく、資本コスト増のリスクがあるとしている。

ムーディーズのアナリストらは「米銀が危機前にかなり大規模に 起債できたと認識しているが、現在の環境は根本的に異なり、同様の 規模の資金をコスト負担が生じないように調達するのはかなり難しく なっている可能性がある」と指摘した。

リポートによれば、ムーディーズが格付けの対象とし、世界各地 の銀行が新規発行した債券の償還期間は過去5年間に平均で7.2年か ら4.7年に短縮され、30年で最も短かった。また、資本と見なされる ハイブリッド債を除いて銀行が2005-09年に発行したバランスシー ト上の証券は過去最大規模の12兆ドル。

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