NY外為:ドル指数は昨年8月来の安値-G20声明で

ニューヨーク外国為替市場では 主要6通貨に対するドル指数が1年3カ月ぶりの低水準を付けた。 7日に英スコットランドのセントアンドルーズで開催された20カ 国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、関係各国が景気刺 激策を維持することで合意。これを背景に、高利回り資産を買う動 きとなり、ドル売りが膨らんだ。

G20の声明を好感し、米国株が上昇したため、ドルと円はほと んどの主要通貨に対して下落した。原油や金など商品相場の上昇を 受け、カナダ・ドルは米ドルに対して5月以来の大幅高。

パトナム・インベストメントのシニア・バイスプレジデント、 パレシュ・ウパダヤ氏は「ドルは再び世界の調達通貨となった。リ スク志向の回復とともにドル売りが出ている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時11分現在、主要6通貨に対するイ ンターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は前営業日比1% 低下の75.060(前週末は75.819)。一時は74.930と、2008年 8月以来の最低を付けた。年初からは7.7%下落。

カナダ・ドルは米ドルに対し、一時2%高の1米ドル=1.0543 カナダ・ドルと、10月26日以来の高値を付けた。上昇率は5月29 日以来で最大。金相場は一時1オンス=1111.70ドルを付け、過去 最高値を更新。原油相場は一時3.6%上げ、1バレル=80.19ドル となった。原材料はカナダの輸出の半分以上を占める。

南アフリカ・ランドはドルに対して1.5%高、ノルウェー・ク ローネは対円で2.1%上昇。株式相場と商品相場の上昇を受け、低 金利通貨で資金を調達し、高金利資産で運用するキャリー取引が活 発化するとの思惑が背景にある。政策金利は日本が0.1%、米国は 事実上のゼロ。

国際通貨基金(IMF)が7日に公表した報告書で、「ドルは資 金調達通貨として使われ、なお過大評価されている可能性がある」 と指摘したこともドル売り圧力となった。同報告書は、「こうした取 引によりドルは中期的な均衡点に接近してきたものの、なお過大評 価されている」と分析した。

S&P500種株価指数は2.2%高。20カ国・地域(G20)は景 気回復が軌道に乗るまで、政策金利を低位で維持する方針で合意し た。

米国の超低金利長期化

6日発表の雇用統計では失業率が1983年以来の高水準となる

10.2%に上昇。非農業部門雇用者数は19万人減と、エコノミスト 予想以上に減少した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は3-4日の会合後の声明 で、政策金利を「長期にわたり異例な低水準」で維持する方針を明 らかにした。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は雇用統計 が「市場を混乱させている」と指摘。「FOMCが緩和的な政策を解 除する時期がさらに先に延びたとの見方が浮上している」と語った。

ドルは対ユーロで1ユーロ=1.4995ドル(前週末は1.4847ド ル)。一時は1.2%安の1.5020ドルと、10月26日以来のドル 安・ユーロ高水準を付けた。ユーロは対円で1.1%高の1ユーロ= 134円96銭(同133円45銭)。ドルは対円で0.2%上昇し、1ド ル=90円3銭(同89円88銭)。

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