欧州各国中銀の出口戦略実行、財政刺激解除より急ぐ必要-アリアンツ

【記者:Jones Hayden】

11月8日(ブルームバーグ):欧州の中央銀行は、各国政府が景気 刺激策を縮小するより前に、拡張的な金融政策の転換に着手する必要 がある-。時価総額で欧州最大の保険会社アリアンツはこう指摘する。

アリアンツはブリュッセルに拠点を置く調査機関リスボン・カウ ンシルと共同でまとめた報告書で、「金融政策の効果が表れるまでのタ イムラグの長さを考慮すると、拡張的な金融政策の解除には財政政策 よりも早い段階で着手すべきだ」と指摘。「出口戦略の実行があまりに も遅れれば、新たなブームバスト・サイクル(にわか景気と不況の循 環)に陥るリスクがある」と警告した。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は5日、ユーロ圏経済が リセッション(景気後退)から脱しつつある兆しが強まる中で、一部 の流動性供給措置を取りやめる方針を表明。イングランド銀行(英中 央銀行)は同日、資産買い取り枠の拡大を決めたものの、規模拡大の ペースを従来よりも落とした。

報告書の中心的な執筆者であるアリアンツのチーフエコノミスト、 ミヒャエル・ハイゼ氏は「われわれが目にする景気の進展が、金融政 策が後押しする成長ではなく、持続可能な成長につながるよう確実を 期す必要がある。過去の教訓を学び、新たなバブルの形成を許しては ならない」と強調した。

アリアンツの報告書は、来年のユーロ圏の域内総生産(GDP) 伸び率を2%と予測。これは、欧州連合(EU)の欧州委員会の見通 し(0.7%)を上回る。アリアンツも欧州委も11年の成長率を1.5% と予想している。

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