日産セ証が中国株の自社扱い開始、収益増へ脱日本株依存-中小広がり

ジャスダック上場の金融サービス 企業、ユニコムグループホールディングス傘下の日産センチュリー証券 は6日から、従来他社に取り次いできた中国株の売買注文の自社扱いを 始めた。相場低迷や手数料引き下げ競争の激化から日本株で利益を出し にくくなっており、投資家に人気の高い成長市場に新たな収益源を求め る。

日産セ証の貫雄彦社長が5日までに、ブルームバーグ・ニュースの インタビューで中国株の自社扱い開始を明らかにした上で、理由につい て「日本株は出来高が低下し、市場がローカル化しつつあるが、中国株 は成長性が見込め、中国株の取り扱いは顧客にも魅力的」と述べた。

日経平均株価の年初から10月までの上昇率は13%にとどまったの に対し、中国上海総合指数は円ベースで64%高、香港ハンセン指数も 同50%高となった。一方、国内の株式売買委託手数料は10年前の完全 自由化以来、インターネット証券の値下げ攻勢もあり下落の一途。東証 正会員の証券会社121社の手数料率は1998年3月期に1株平均

0.38%だったが、09年3月期は0.07%に落ち込んだ。いずれも、国内 株式の対面営業に注力してきた中堅証券の収益環境を圧迫している。

日産セ証の09年3月期の受入手数料は24億円、うち7-8割を 日本株、2-3割を投資信託が占める。貫社長は、将来は中国株の手数 料比率を投信と同水準まで高めたいと述べた。同社には、投信を通じ中 国株になじんだ顧客も多く、現物株の需要も高いと見ている。ネット専 業の楽天証券の個人投資家調査(9月末)でも、今後注目の投資先とし て中国を挙げる人が全体の約6割を占める。

手数料率の低下は、大手証券よりも日本株取引への依存度が高い中 小証券に逆風だ。投資銀行や資産運用部門などを持ち収益基盤が多様な 野村証券の場合、09年3月期の営業収益に占める株式・投信募集手数 料の比率は46%にとどまるが、日産セ証は85%に上る。10年3月期 の東証1部売買代金の1日当たり平均は、10月末まで1兆4750億円 と前期比21%減っており、各証券の手数料収入に影響を及ぼしそう。

87年の現地法人設立から他社に先駆け香港、中国株に注力する東 洋証券では、09年4-9月期の委託売買代金が国内株で前年同期比 18%減の9146億円、香港・中国を中心に外国株で同80%増の1003億 円となり、株式委託手数料は34億円と外国株の貢献で同25%伸びた。 同証の大畠勝彰常務は、手数料収入の現状3割を占める外国株を「日本 株と同じ水準の5割程度まで引き上げたい」と言う。

95年に上海B株取り扱いの域外代理商認可を受けて以来、中国株 営業を強化してきた大阪地盤の内藤証券でも、国内証券会社からの中国 株取り次ぎは今年に入り3社が増加、1社が再開し、計15社となった。 脱日本株依存の動きが中堅、中小証券の間に広がりを見せている。

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