ウォール街ボーナス最高額に、ゴールドマンなど3社で2.7兆円-試算

米金融大手ゴールドマン・サック ス・グループとモルガン・スタンレー、JPモルガン・チェースの投 資銀行部門は、大恐慌以来の金融危機を乗り越え、今年は過去最高額 のボーナスを支給する見通しだ。

アナリストの試算によれば、金融安定化策の下で投入された公的 資金の返済を終えたこれら金融機関大手3社は、合計297億ドル(約 2兆6700億円)のボーナスを支払う見込み。前年比6割増で、過去最 高だった2007年の268億ドルを上回る高額支給となる。約11万9000 人の従業員1人当たりの支給額は25万400ドルとなり、ブルームバー グが集計した08年の米家計所得の中央値(5万303ドル)のほぼ5倍 に相当する。

報酬問題の専門家らによれば、報酬の長期的な業績との連動を求 める監督当局からの圧力によって、3社は株式報酬を拡大し、現金賞 与の支給繰り延べを増やすことが予想される。しかし、リーマン・ブ ラザーズ・ホールディングスの経営破たん後、公的資金を注入された 大手金融機関の高額賞与に対する国民の激しい怒りは、それでも収ま らないかもしれない。

コーポレート・ガバナンス(企業統治)監視団体コーポレート・ ライブラリーの報酬問題上級研究員ポール・ホッジソン氏は電子メー ルで、「ウォール街は『風と共に去りぬ』でクラーク・ゲーブル演じ たレット・バトラーのようになりつつある。『知らないね、勝手にす るがいい』と言っているようなものだ」と説明。「政治的脅しやひど い広報活動、ねたみ、失業率の上昇、住宅の差し押さえがあっても、 こうした人たちが稼いだボーナスを拒否する理由としては十分でない ようだ」と指摘した。

企業幹部を対象とする人材仲介・報酬コンサルタント会社、オプ ションズ・グループ(ニューヨーク)が今週公表を予定するリポート によると、債券部門の従業員の年末賞与は前年比40-45%増と部門別 で最高の伸びが見込まれる。これに対して、資産運用部門は前年比横 ばいにとどまるとみられる。また、世界全体の金融機関の従業員の今 年の平均賞与は約35-40%増加すると予想されるが、昨年平均40- 45%減少したため、07年の水準にはなお届かないという。

ゴールドマン

フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォーラ ーのアナリスト、デービッド・トローン氏の予想では、大手3社の通 年の報酬原資は495億ドルと、08年の309億ドル、07年の447億ドル を上回る公算が大きい。

トローン氏の試算によれば、09年4-6月(第2四半期)に過去 最高益を計上したゴールドマンの今年の報酬費用は、前年比2倍以上 の219億ドル(従業員1人当たり約69万1000ドル)に達する見通し。 また、JPモルガン・チェースの投資銀行部門は、55%増の120億ド ル(同48万2400ドル)、モルガン・スタンレーは27%増の156億ド ル(同25万2000ドル)と予想されている。

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