「米経済、早くも減速へ」が投資家の7割-バークレイズ自身は強気

バークレイズ・キャピタル証券に よると、国内投資家の約7割は、7-9月期にプラス成長に転じた米 国経済が早くも減速に向かうと見ている。雇用情勢の好転は2010年後 半以降にずれ込み、個人消費が力強さに欠けるとの見方が背景にある。 10-12月期の成長加速と米金利上昇を見込む同社とは対照的な調査 結果となった。

同社が今週前半に実施した投資家調査では、米実質国内総生産(G DP)成長率の見通しは、前期比年率3.5%増と5四半期ぶりにプラ スとなった7-9月期の後、10-12月期には減速するとの見方が「あ る程度確信」「かなり確信」を合わせ69.3%に上った。加速予想は2% にとどまり、7-9月期と「同程度」は26.5%だった。

高橋祥夫チーフ外債ストラテジストと門田真一郎ストラテジスト は6日までのインタビューで、投資家は7-9月期の高成長が政府に よる自動車・住宅向けの「一時的な支援策」に押し上げられたと見て いるためと分析。雇用情勢の悪化を背景に個人消費の低迷が長引くと の予想も影響していると指摘した。

米国の7-9月期GDPで個人消費は3.4%増。過去2年間で最 大の伸びを記録した。自動車を含む耐久財は22%増、住宅投資は23% 増だった。

米失業率は9月に9.8%と、1983年以来の高水準に上昇。非農業 部門の雇用者数は前月比26万3000人減少した。リセッション(景気 後退)入りした07年12月以降の雇用喪失は約720万人に上る。ブル ームバーグ・ニュース調査によると、市場関係者はきょう発表される 10月の失業率を9.9%、雇用者数を17万5000人減と予想している。

米雇用、遠のく底入れ

バークレイズの調査では、米雇用者数が前月比で増加に転じる時 期は、投資家の53.1%が「10年後半」と回答。「11年以降」も10.2% あった。8月末と10月初めの調査では最多だった「10年前半」は36.7% に低下。調査の回を追うごとに、予想時期が後ずれしている。

高橋氏と門田氏は、厳しい雇用情勢が続くとの認識が個人消費に 対する悲観論につながっていると指摘。米年末商戦に関する質問では、 良好な結果にならないとの回答が77.5%を占めた。

投資家調査の結果とは対照的に、バークレイズは米景気に対して 楽観的だ。10-12月期は前期比年率4%に加速すると予想。実現すれ ば、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題が世界 的な金融市場の混乱を引き起こす1年以上前の06年1-3月期以来 の高成長となる。

同社は、足元で3.5%前後の米10年物国債利回りが今年末に3.85 %、来年3月末には4.2%に上昇すると見ている。

バークレイズ・キャピタル証券は05年5月から毎週、米10年債 利回りと円相場の上昇・下落見通し、米欧国債のどちらが魅力的かの 3点と、市場関係者の関心が高いテーマに関し、日本国内の主な外債 投資家を対象にアンケートを実施している。今週は49社が回答した。

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