NY外為:ドルは対ユーロ下落、出口戦略でFRB出遅れ懸念

ニューヨーク外国為替市場では ドルが対ユーロで下落し、1週間ぶり安値まで1セント未満に迫っ た。6日の米雇用統計発表を控えた市場では、米連邦準備制度理事 会(FRB)が他の主要中央銀行に比べ、景気刺激策の終了で後れ を取るとの観測が強まった。

英ポンドは対ドルで3日続伸した。イングランド銀行(英中 銀)による資産購入プログラムの規模拡大幅が、ブルームバーグが まとめたエコノミスト予想中央値より小さかったため、流動性供給 過多への懸念が後退した。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁 が緊急流動性プログラムの一部を引き揚げる方針を示し、これがユ ーロの支援材料になった。

GFTフォレックス(ニューヨーク)の外国為替調査ディレク ター、ボリス・シュロスバーグ氏は「FRBは明らかに出遅れてい る」と指摘。「前日のFOMC声明の基調は前回と変わらなかった。 この日のECBの基調は流動性供給が無制限ではないとの姿勢にや や変化しており、両者の姿勢は明らかに違ってきた」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、ドルは対ユーロで1ユー ロ=1.4877ドル(前日は同1.4861ドル)。ユーロは対円で

0.1%高の1ユーロ=135円3銭(前日は同134円85銭)。ドル は対円でほぼ変わらずの1ドル=90円76銭(前日は同90円72 銭)。

スウェーデン・クローナは対ドルで0.6%高、南アフリカ・ラ ンドは0.2%値上がりした。株式相場の上昇を背景に低金利通貨で 調達した資金を高金利通貨で運用するキャリー取引が活発になった。 米国の政策金利はゼロ付近にとどまっていることから、ドルを調達 通貨に選好する動きが強まっている。

米国株は堅調

ダウ工業株30種平均は前日比2.1%値上がりした。米労働省 が発表した先週1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は 51万2000件と、1月以降で最低となった。

みずほコーポレート銀行の米国通貨セールス責任者、ファビア ン・エリアソン氏は「統計の数値に改善がみられた後すぐにリスク 志向が高まった」と指摘する。

JPモルガン・チェースがまとめた主要通貨のインプライドボ ラティリティ(IV、予想変動率)は3カ月ぶり高水準付近から低 下した。

FOMCは前日、政策金利であるフェデラルファンド(FF) 金利の誘導目標を「長期にわたり異例な低水準」に維持する方針を あらためて示した。その理由として、インフレ期待の安定に加え、 失業率が低下しないことを挙げた。また同金利を0%-0.25%に据 え置いた。

労働市場

ブルームバーグがエコノミスト84人を対象にまとめた調査の予 想中央値では、10月の雇用統計で失業率は9.9%と、前月の9.8% から上昇する見通しだ。非農業部門の雇用者数は17万5000人の減 少が見込まれている。9月は26万3000人減だった。

ユーロは1週間ぶり高値を付けた。ECBのトリシェ総裁はE CBの非伝統的措置の中心である1年物資金の無制限供給について、 12月を最後とし継続しない意向を示唆した。

同総裁はこの措置について、「ECBが長期にわたって続ける ことを市場は予想していない」とした上で、「市場の感触を否定す るような発言はしない」と付け加えた。

英ポンドは対ドルで0.2%高。イングランド銀行は資産買い取 りプログラムの規模を250億ポンド(約3兆7500億円)拡大し、 総額2000億ポンドとすることを決めた。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト48人を対象にした調査の中央値では、 2250億ポンドへの拡大が見込まれていた。

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