米商業用不動産は10年に底打ち、今年は買い時-PwCの業界調査

会計事務所プライスウォーターハ ウスクーパース(PwC)が不動産業界幹部らを対象に実施した調査 によると、米国の商業用不動産価格は、2007年ピーク時から40%余 り下落後、来年に底打ちする公算が大きい。

調査によると、これまで商業用不動産の差し押さえや債務再編に 消極的だった金融機関が、政府資金を活用した貸倒引当金の積み増し に伴い、そうした措置を講じ始めると予想される。PwCは「不動産 の新たな動向」と題したリポートで、差し押さえ物件は、現金を保有 する投資家にとって「非常に魅力的な購入対象」になるとの見通しを 示した。

PwCの不動産顧問サービス担当ディレクター、スーザン・スミ ス氏は「暗い見通しが支配的な中で、小さな警告が1つある」とし、 「所有者には厳しい期間となるが、取引に充てられる現金を持ってい れば、来年は成功年になる」と指摘した。

不動産調査会社リアル・キャピタル・アナリティクスによると、 今年9月までに世界の信用危機で1380億ドル(約12兆4800億円) 相当の米商業用不動産がデフォルト(債務不履行)、差し押さえ、また は債務再編を迫られた。PwCのリポートによると、2500億ドル超 の商業用不動産担保ローンが来年、返済期限を迎え、その額は11年、 12年にさらに増える見込み。

金融機関による与信の抑制と、不動産価格の下落に伴い資産価値 が負債額を下回るケースが増えることで、不動産所有者は借り換えが 困難になると予想される。PwCの今回の調査で投資家らは、31年間 の同調査史上の中で不動産を売るには最悪のタイミングである一方、 最高の買い時だと回答した。PwCのスミス氏は電話インタビューで、 現金を持つ投資家の購入機会は11年、そして恐らく12年にも継続す ると述べた。

調査は、不動産の開発業者や投資家などで構成するアーバン・ラ ンド・インスティチュート(ULI)との共同事業で、710人を対象 に実施された。

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