UBSの「買い」推奨比率、欧州大手銀で最低に-顧客離れを懸念

4四半期連続の赤字決算を今週発 表したスイスの銀行最大手UBSは、欧州の大手金融機関の中でアナ リストの投資判断が最低となっている。

ブルームバーグが集計したデータによると、過去3カ月にUBS の投資判断を出したアナリスト39人のうち、「買い」推奨したのは31% と、時価総額でみた欧州の大手銀10行で最低だった。投資判断を「ホ ールド」としたのは46%、「売り」は23%だった。

UBSは不良資産の大半を整理し、課税逃れをめぐる米当局との 訴訟で和解し、資本増強を実施したものの、依然として同業他社に比 べて不人気だ。富裕層顧客による資金引き揚げは7-9月(第3四半 期)に加速し、過去1年半の解約は1829億スイス・フラン(約16兆 2800億円)に上り、ウェルスマネジメント部門の利益が落ち込んでい る。

ロベコ・グループでUBS株などを含む約140億ドルの運用に携 わるパトリック・レメンズ氏(ロッテルダム在勤)は「UBSは大変 な努力をしているが、プライベートバンク部門の資金流出は続いてい る」と述べ、「自力再建のシナリオでは不十分だと思う。UBSからの 資金流出が好転するまでは、同行の株価はレンジ取引が続くだろう」 と語った。

UBS株はスイス株式市場で年初来15%高と、伊インテーザ・サ ンパオロを除くすべての大手銀の上昇率を下回っている。63銘柄で構 成されるブルームバーグ欧州銀行金融サービス指数は年初来41%高、 スイスの銀行2位クレディ・スイス・グループは94%高。

輝かしい過去

アナリストらによると、UBS株はそれでも割安ではないという。 ブルームバーグ・データによれば、予想株価収益率(PER)は14.5 倍で、英HSBCホールディンスと伊ウニクレディトに次いで欧州大 手銀行では3番目に高い。UBSの発行済み株式数は4回の増資によ り2007年末以降98%増加した。これに対しクレディ・スイスの発行 済み株式数は15%増えたにすぎない。

エクサンBNPパリバのアナリスト、エリー・ダーウィッシュ氏 は「UBSはまだ巨額の資産を管理していると主張できるだろうが、 これは輝かしい過去の遺産としての強みであり、こうした時代が過ぎ 去った今、経営再建を進める必要がある」と指摘した。

UBSの広報担当者はコメントを控えている。

欧州10大銀行の11月4日時点の時価総額と買い推奨比率、PE R、年初来株価騰落率は以下の通り。

銀行名       時価総額     買い推奨比率    予想PER  株価上昇
率
             (10億米ドル)    (3カ月)               (年初来)

HSBC          195.25          36.67%       19.69       17.35%
Santander     133.75          72.73%       10.21       62.22%
BNP Paribas    92.51          70.97%       10.80       79.01%
BBVA           66.59          54.55%        9.22       38.22%
Credit Suisse  64.53          63.89%        9.15       94.39%
Barclays       63.71          66.67%       11.17      119.69%
UBS            59.48          30.77%       14.51       14.62%
UniCredit      58.79          43.59%       15.49       59.91%
Intesa         52.53          43.75%       12.78       10.94%
Standard       51.75          32.00%       14.07       76.57%
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