TB6カ月物利回りが5カ月ぶり高水準、増発懸念や企業オペ終了で

財務省が実施した国庫短期証券(T B)6カ月物入札は、落札利回りが5カ月ぶりの水準まで上昇した。 税収不足に伴う増発懸念から、買い手が少なくなっているのが響いた。 また、ターム物金利を押し下げてきた企業金融支援特別オペが終了す るのを織り込み、6カ月物は前週から売りが出ていた。

TB66回債(償還2010年5月14日、発行3.5兆円)の入札結果 は、最高利回りが前回比1.6ベーシスポイント(bp)高い0.1797%、 平均利回りも1.6bp上昇の0.1777%と、6月5日以来の高水準。入札 前の業者間取引は0.175%だった。

市場では、予想の上限まで利回りが上昇したとの声があったほか、 前日の交付税特別会計借入金入札(6カ月物)の水準0.193%と比較 して、0.18%台の落札予想もあった。全体的に投資家の需要は限定的 で、業者主体の入札との指摘が多かった。

国内大手銀行の短期ディーラーによると、TB6カ月物や1年物 は特別オペ打ち切り観測に絡んで売りが出ていたところに増発懸念も 重なり、業者の在庫が膨らんでいるという。また、新政権の財政政策 など先行き不透明感も利回りを押し上げている要因と指摘した。

日銀は10月末の金融政策決定会合で、企業金融支援特別オペを来 年3月末まで延長した上で終了すると発表。年末で打ち切られる懸念 はなくなったが、償還日が3月末を越える6カ月物は投資家の売りが 出たまま、買いが入りづらくなっているという。

長めのTBは増発懸念

さらに17日入札予定の1年物は2000億円増の2.5兆円に増発さ れる見通し。国債増発懸念で中長期債利回りが上昇するなか、TB発 行で年度内の税収不足を補うとの見方がある。毎週5.7兆円発行され る3カ月物に対し、毎月1回発行の6カ月物や1年物の増額が有力視 されている。

残存1カ月程度のTB利回りが0.12%付近で低位安定する一方、 3カ月物以上は上昇傾向。新発3カ月物が0.16%と約3カ月半ぶりの 高水準で取引されているほか、1年物は売り注文が0.19%、買い注文 は0.20%と、約5カ月ぶりの水準に上がっている。

国内大手銀行の資金担当者は、需給バランスが崩れ、財政プレミ アム(上乗せ金利)が求められてきていると指摘。利回りの上昇が止 まるまで、投資家は様子見の姿勢が強まりやすいという。

市場では、新政権の財政政策に対する不透明感が国債やTBの需 給懸念につながっている。藤井裕久財務相は2009年度の新規国債発行 額が50兆円超となる可能性を示唆し、10年度は今年度補正予算を合 わせて44兆円以下に抑制する努力をする考えを示している。

国内証券のTBディーラーは、利回り水準に妙味があっても、T Bは高水準の発行が続いており、金融機関のバランスシートの制約か ら業者が持ち高を膨らませられるのにも限界があるという。

金先堅調、TIBOR低下

東京金融取引所のユーロ円3カ月金利先物相場は堅調(金利は低 下)に推移した。低金利の長期化観測を背景に前日の米金利先物が買 われた流れを引き継いだうえ、原資産の東京銀行間貸出金利(TIB OR)が低下した影響を受けた。

中心限月2010年6月物は午後に0.015ポイント高の99.520 (0.48%)まで上昇し、99.515で推移。国内証券の短期商品ディーラ ーは、売っていた向きの買い戻しを促しやすい展開で、相場の一段高 も予想していた。

5日のユーロ円TIBOR3カ月物は前日比0.00154%低下の

0.52000%と、5営業日連続で低下。2006年12月以来の低水準で推移 している。企業金融支援特別オペの来年3月末までの延長を受けて低 下速度がやや速まっている。

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