債券は下落、米債安や10年入札低調で-長期金利は8月以来の高水準

債券相場は下落(利回りは上昇)。 前日の米国市場で連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表後に長期債 が下落した地合いを引き継いだほか、この日の10年債入札結果が低調 となったことを受けて売りが膨らんだ。新発10年債利回りは8月半ば 以来の水準まで上昇した。

損保ジャパン・アセットマネジメントの平松伸仁シニアインベスト メントマネジャーは、10年債入札直後に一段と売られたと指摘した。 「最近、日本だけでなく海外も含めて金利が上昇しているのは、国債の 需給悪化懸念や金融政策の出口戦略が話題になりつつあることが背景だ ろう」との見方も示した。

現物債市場で10年物の304回債利回りは、前日比2ベーシスポイ ント(bp)高い1.415%で取引を開始した。その後は徐々に水準を切り 上げて、午後2時50分過ぎには4.5bp高い1.44%まで上昇し、新発10 年債利回りとしては8月11日以来の高い水準をつけた。午後4時8分 時点でも1.44%で推移している。

また、10年物の303回債利回りは一時、前日比5.5bp高い1.455% まで上昇した。

長期金利が約3カ月ぶりに1.4%台半ばに上昇したことを受けて、 投資家からの買いも入っているもようだ。損保ジャパンの平松氏は、貸 し出しが伸びず、10月初めまで国債に運用資金が流入していたのが止 まったと指摘しながらも、「水準感からはさらに売り込んでいく向きは いないと思う。1.5%台まで上昇するとみている投資家は現状では少な い」と語った。

10年入札低調、テール14銭に拡大

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.4%の10年利付国 債(303回債、11月発行)の価格競争入札では、最低価格が99円50銭、 平均落札価格は99円64銭となった。

最低価格は市場予想の99円62銭を大幅に下回ったほか、最低と平 均落札価格の差(テール)は14銭となり、前回債の1銭から急拡大し た。応札倍率は2.42倍となり、7月入札以来の低水準となった。

みずほインベスターズ証券チーフストラテジストの井上明彦氏は、 「相場が不安定で応札が引いてしまったため、事前予想以上に悪い入札 結果となった」と述べた。

先物は約3カ月ぶり安値

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比9銭安の137円87銭で 始まり、いったんは137円89銭にやや戻した。午後に入って、10年債 入札が低調な結果となると、売りが増えて一時は42銭安の137円54銭 まで下落し、中心限月では8月13日以来の安値をつけた。結局は36銭 安の137円60銭で取引を終えた。

朝方は4日の米国債相場が3日続落したことを受けて売りが先行し た。FOMCでは、政策金利の誘導目標の据え置きが決まり、声明文に も大きな変更がなかったが、米市場では超低金利が長期化するとの見方 から、金融政策の影響を受けやすい中期債が買われ、インフレ懸念の広 がりを嫌気して長期債に売りが出た。

FOMC声明について、ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジ ストは、「米国では失業率が高く、設備稼働率が低い状況では、低金利 を続けるという明確なメッセージ」だと説明した。

欧州中央銀行(ECB)と英中央銀行のイングランド銀行は5日、 金融政策決定を発表する。ブルームバーグ・ニュースの予測調査では政 策金利はいずれも据え置きが見込まれている。市場では、ECBは詳細 に言及せずに緊急刺激措置を打ち切る方向で検討していることを示唆す る可能性があるとみられている。半面、イングランド銀行は、資産買い 取りプログラム規模を500億ポンド(約7兆4600億円)拡大すると予 想されている。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Hidekiyo Sakihama

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