トヨタ:F1撤退、09年限りで-市販車開発に資源集中(Update2)

自動車販売で世界1位のトヨタ自 動車は自動車レースの最高峰、フォーミュラーワン(F1)から2009 年限りで撤退する。2期連続の赤字が見込まれる中、市販車の開発に 資源を集中する。同社が4日夕、緊急記者会見で発表した。

トヨタの豊田章男社長は緊急会見で、「F1撤退は苦渋の決断だ」 と述べるとともに、F1ではエンジン供給も含めて完全に撤退する一 方、F1以外のレース活動は継続する方針を明らかにした。F1撤退 の収益への影響については5日の決算会見で発表すると語った。

同社で2006年からF1事業にかかわってきた山科忠専務は、「チ ームは縮小して事業内容を転換させる」と売却は選択肢にないことを 明言。その上で、「ここまで育て上げてきた日本人ドライバー2人は、 できればどこかのチームに移籍させたい」と言葉を詰まらせながら語 り、無念さをにじませた。

トヨタは2002年からF1に参戦。05年のマレーシアグランプリ でヤルノ・トゥルーリが2位に入ってチーム初の表彰台に立ったもの の、その後も最高位は2位どまりだった。09年の成績は参戦10チー ム中5位、ドライバーズタイトルは25人中、トゥルーリの8位が最高 順位。

調査会社アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治マネージン グ・ディレクターは、「F1にかかる費用はおそらく年間500億円程度」 と指摘。「固定費削減効果よりも、むしろF1を撤退して本業に専念し ているというメッセージを発信する効果のほうが大きい」と述べた。

その上で遠藤氏は「ブランド戦略でF1の効果は薄れてきており、 むしろプリウスやエコの分野でブランド戦略を展開するほうがよいと いう判断ではないか」と語った。

F1をめぐっては、ホンダが09年からの参加を取りやめ、3月に レースの運営チームを売却。トヨタの子会社でレース場を運営する富 士スピードウェイ(静岡県小山町)は7月、F1日本グランプリの開 催会場からの撤退を決めた。他方、ブリヂストンは2日、F1へのタ イヤ供給を10年限りで終了すると発表している。

--取材協力:北村真樹子 Editors:Keiichi Yamamura, Hideki Asai, Masaru Aoki

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