ECB総裁の「ブラックリスト」にウェーバー氏-不規則発言やまず

【記者:Matthew Brockett, Gabi Thesing】

11月4日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)が緊急刺激 策の解除を準備する中、ドイツ連銀のウェーバー総裁や他の政策委員 会メンバーがECBの市場との対話に関するこれまでの決まりを破っ て発言し、トリシェ総裁がこれを抑えようと躍起となっている。

ウェーバー総裁は10月29日、金融機関向けの長期の資金供給を めぐる政策転換の可能性を示唆し、債券利回りの上昇を招いた。こう した発言は通常、まず総裁が行うと決まっている。トリシェ総裁が不 規則発言を行うメンバーのブラックリストを記録しているとみられる にもかかわらず、ウェーバー総裁とベルギー中央銀行のクアデン総裁 は、政策金利の決定に先立つ1週間は金融政策に関するコメントを自 粛するというルールも順守しなかった。

ECB当局者の発言の不一致は、ECBが金融の崩壊回避に貢献 した支援措置の解除に動くに当たって、ECBのメッセージを混乱さ せ、投資家を戸惑わせるリスクがある。トリシェ総裁は不規則発言を 行う政策委メンバーを抑える権限を備えておらず、説得する以外に選 択肢はほとんどない。総裁は今年、資産買い取りをめぐって政策委の 意見が対立した際もそうしたが、あまり成果が上がらなかった

シティグループの欧州担当チーフエコノミスト、ユルゲン・ミヒ ェルス氏(ロンドン在勤)は「ブラックリストも結構。しかし、意見 が一致していない場合は特にそうだが、結局のところ欧州全域にちら ばる20人余りのセントラルバンカーに猿ぐつわすることはできない」 と指摘。「同時に誰も耳障りな音を聞きたいとは思わない。市場は現在、 極めて神経質であり、出口戦略に関する発言への一部の反応は著しく 誇張されたものとなりがちだ」と話している。

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