パナソニック:5日に三洋TOB開始、年内に子会社化へ

株式公開買い付け(TOB)による 三洋電機の子会社化を決めているパナソニックは4日、TOBを5日か ら開始すると発表した。TOBの前提となる国内外の競争法(独占禁止 法)審査ですべて承認を得られる見通しが立ったため。TOB実施期間 は12月7日までで、年内には子会社化が完了する見込み。

1株当たりの買い取り価格は131円。三洋電の主要株主である金融 3社は持ち株の一部を計50%超売却する契約を結んでおり、パナソニ ックが過半を取得するのは確実な情勢だ。買い付け代金は少なくとも約 4023億円。

パナソニックが三洋電買収を正式表明したのは昨年12月。発表か ら1年たってようやく子会社化が実現する。両社合わせた連結売上高 (2009年3月期実績)は約9.5兆円と、国内電機トップの日立製作所 (約10兆円)に並ぶ規模の巨大電機メーカーが誕生する。車載用電池 や太陽電池など成長が見込まれるエネルギー分野での協業戦略がよう やく具体的に動き出す。

TOB実施には米国や中国など11カ国・地域での独占禁止法の事 前審査が必要だったが、両社の充電池分野でのシェアの高さが問題視さ れ、審査に想定以上の時間がかかり、これまでTOB実施時期の公表を たびたび延期していた。

シティグループ証券の江沢厚太アナリストは「遅れていたTOBが 前進することは両社にとってポジティブ」と評価する。ただ、高額な株 式取得資金やのれん代がのしかかる今回の買収を正当化するためには、 自動車や環境関連などの市場拡大が不可欠と指摘。景気の先行きが見え にくいなか、「相乗効果を出すためには数年の時間を要するが、株式市 場はそんなに長くは待ってくれない」と語った。

トヨタとの合弁、出資比率引き下げへ

独禁法審査をめぐっては、中国当局が承認の条件として、パナソニ ックが湘南工場(神奈川県茅ヶ崎市)で手掛けるハイブリッド車用ニッ ケル水素電池事業を売却することや、トヨタ自動車との共同出資会社 「パナソニックEVエナジー」(静岡県湖西市)への出資比率を引き下 げることなどを求めていた。パナソニックの門田晃広報担当によると、 出資比率の引き下げを含めた具体策をトヨタと今後、協議していく。

パナソニックEVエナジーでは、トヨタのハイブリッド車「プリウ ス」などのニッケル水素電池を製造。パナソニックが40%、トヨタが 60%を出資しており、パナソニックの持ち分法適用会社となっている。

三洋電も電池分野でのシェア高まりに対処して、10月28日にハイ ブリッド車用を除くニッケル水素電池事業子会社など2社の売却を決 めた。

-- Editors: Chiaki Mochizuki、

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