FOMC声明見通し:低金利維持の方針強調か-政策効果アピールも

米連邦準備制度理事会(FRB) は4日、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の声明を発表す る。エコノミストは、FRBが米経済に注入した計1兆ドルの資金が 経済成長の促進に役立っているとの認識が示されるとみている。発表 はワシントン時間午後2時15分(日本時間5日午前4時15分)ごろ。

元FRB理事で現在はマクロエクノミック・アドバイザーズの副 会長を務めるローレンス・マイヤー氏によると、FRBはまた、政策 金利を「長期間」低水準に据え置く方針を維持する公算が大きい。さ らに、将来的な政策変更の余地を拡大するため、声明の文言を変える 案についての協議を始める可能性もある。

先週発表された7-9月期の米国内総生産(GDP)は5四半期 ぶりにプラス成長に転じたが、FRBは雇用市場に回復の兆しが見ら れるまで利上げに消極的で、オーストラリアやノルウェー、イスラエ ルの中央銀行に続いて政策金利を引き上げる準備が整ったと表明する 考えはない。

アトランタ連銀の元調査局長で現在はカンバーランド・アドバイ ザーズの主任マネタリーエコノミストを務めるロバート・アイゼンバ イス氏は「FRBは多くの理由から、自らの政策が効果を表している ようだと表明しなければならない」と指摘。「しかしその点をあまり強 調し過ぎると、政策変更への期待が希望するよりも速いペースで高ま ってしまう」との見方を示した。

アナリストによると、FOMCメンバーは、いかなる形でも政策 変更観測が強まれば、投資家の米国債売りが誘発されて個人・企業向 けローン金利が上昇し、景気回復の足かせになる恐れがあると懸念し ている。

最悪のリセッション

FRBは、大恐慌以降最悪のリセッション(景気後退)から米経 済が回復するのを後押しするため、政策金利を昨年12月以降、0-

0.25%に据え置くとともに、資産購入プログラムを主な政策手段とし て活用してきた。前代未聞の規模の刺激策を支えに、7-9月期のG DPは前期比年率3.5%成長となった。

成長の主な要因は、消費者に自動車や住宅購入を促がす政府の奨 励策だった。個人消費はGDPの約7割を占める。自動車の販売、生 産、在庫投資を除いたベースでは成長率は1.9%にとどまった。

RBCキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、トム・ポ ーセリ氏は「外見上は良好な成長だが、重要なのは持続可能かどうか だ」と指摘。「成長の大半は刺激措置に関連したものだった。その多く は人為的につくられたものだった」との見方を示した。

先月のエコノミスト調査の予想中央値によると、10-12月期の米 GDPは前期比年率2.4%成長となる見込みだ。

「不安定な回復」

FRBの元エコノミストで現在はDMJアドバイザーズの社長を 務めるデービッド・ミルトン・ジョーンズ氏は、バーナンキFRB議 長とコーンFRB副議長は「非常に脆弱(ぜいじゃく)で不安定な回 復を見込んでいる」と指摘する。

アナリストによると、政策当局は声明で、経済の「たるみ」と安 定的なインフレ見通しが、広範な物価の上昇を「当分の間」抑えると の見方を強調することになる可能性が高いという。

アイゼンバイス氏は、「目先のインフレ率は低水準」にとどまると 指摘。その上で、FRBの資産が昨年9月以降倍増して2兆1600億ド ルに達したことにより、より長期的には物価上昇に火が付く可能性が あるとの見方を示した。

前回9月のFOMC会合以降、政策当局者からは金融政策変更の ペースや時期について、異なった見解が出されている。ウォーシュF RB理事は9月25日、インフレ抑制のため、「米金融当局は将来、恐 らくかつてない強い力で金融政策の正常化を開始する可能性が高い」 と言明。一方、ニューヨーク連銀のダドリー総裁は10月5日、「力強 い景気回復にならない公算が大きい」と指摘し、インフレ率には下振 れリスクがあるとの見方を示した。

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